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カサカサ鳴らすまぬけの三十路

2ヶ月前に30才になった。三十路だ。

自分の内面はというと、どうだろう、あまり変化が分からない。ささやかながら、対処できる事柄は増えてきたような気がする。振り返ると「はて、なんであんなことで悩んでいたのだろう」と思うことも多い。

しかし、基本的な考え方であったり、思考のトーンと言ったら良いだろうか、そういうものは正直、高校生あたりから変わっていない気がする。

上に載せたのは、そんなどこにでもいる有象無象の一人が横断歩道を渡っていた時に詠んだ歌だ。

外に出ると今日はめっきり寒くなったなあと思う。こがらしは漢字で書くと「木枯らし」という。字の通り、木を裸にして寒々しい姿にする。

それに吹き飛ばされてきた落ち葉を踏むと、カサっと音がした。自分は酷い人間なので、その葉っぱを粉々になるまで踏み潰した。カサカサカサという音は次第に小さくなって、次第には葉っぱか埃か分からなくなってしまった。

何やってるのだろう、もうそれなりに良い年なのに。

思えば、いまだに横断歩道は白いところだけ踏んで歩く。いつこの子ども性が抜けていくのかな。

いやまあ、抜けなくてもいいか…そんなことをあれこれ考えた、小さい歌でした。

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ひつじのエッセイ【今日の一文】
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