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睡眠のための時間は、毎晩きちんと支払うべき「住宅ローン」

今日の一文は・・・

柳沢やなぎさわ正史まさしの『快眠法の前に今さら聞けない睡眠の超基本』から。

お金にたとえると、日本人は睡眠のための時間を「可処分所得かしょぶんしょとく」だと思っている人が多いかもしれません。仕事や勉強も忙しい、自分の時間も欲しい、それらをすべてこなして、残った時間で眠ろう・・・しかし、これはとても危険な考え方で、どうしても睡眠時間が削られがちになってしまいます。そうではなく、睡眠のための時間は毎晩きちんと払うべき「住宅ローン」だと思ってください。

眠りの優先順位を一番上に持ってくることが、遠回りのように見えて実は、生活を底上げして豊かにするのかもしれませんね。

そういえば、最近、英文法の勉強をしていても眠りや夢の重要性を感じられる文に出会いました。

We are such stuff as dreams are made on,
人間は夢の織り糸か? シェイクスピアの『テンペスト』に出てくる魔術師プロスペロは、そうだと肯きます。われわれは夢が作られるstuff(素材、マテリアル)のようなものだ、と。人間たちはいろいろと動き回って歴史を作っている気になっているが、実のところはそうやって織られていくのは夢にすぎない。そしてプロスペロはこう続けます
── and our little life is rounded with a sleep.
我々のちっぽけな命は眠りに囲まれている、明確な輪郭はない、一つの大きな眠りの海に浮いているのだ、と、直説法のisで堂々と言い切るのです。

佐藤良明『英文法を哲学する』

本当は、私たちの人生は眠りの方が主であって、起きている時間の方が従なのかも。

そう思いを馳せながら、さあ、今日は早く寝ますか。

本日も、一語一咲いちごいちえでありますよう。

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ひつじのエッセイ【今日の一文】
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