経営者・マネジャーが対話の生み出す影響力を知るべき理由
ビジネスは特化しろ!が不誠実になるとき
あなたの仕事にも「細分化」と「特化させる」という点において、同じようなことが起こっているかもしれません。
ボクの仕事にも特化させるのが困難になっていることがあります。
ぜひ一緒に「特化させる」について考えてみましょう。
ボク自身、この基本をとても大切にしています。
しかし、実際はボクの仕事において「特化」させることにこだわりすぎると、うまくいかないことがあります。
とくに「対話の力」を引きあげるという課題の前には、「特化すべき」はとことん無力化してしまうケースがあるのです。
どういうことかというと、たとえば「会社組織に変化を起こす」という課題があり、そのサポートを担っているような場合です。
活発なコミュニケーションによって、経営者はじめ組織に関わるみんなの力を最大限に発揮させていく。
このような場合において、もっとも大切なことは経営者が自らを変化させること。
具体的に言えば、その変化は「家族やパートナーとの対話」がキーポイントになるということです。
境界線がどんどんなくなっていく時代
ボク自身は、対話の専門家としてビジネスをより発展させるためのコミュニケーションを扱っています。
つまり、ライフコーチの方が扱うような「パートナーシップ」といったカテゴリーを扱ってはいません。また、積極的にパートナーシップについて扱いたいと思ったこともありません。
なぜなら「愛し合う2人に他人が介入する」のが、ボクの中では美しい行為ではないから。
(これはパートナーシップを扱うコーチやカウンセラーを否定しているのではなく、ボク自身の勝手な美学の話です。要はボクらしくないと感じているという意味です。ご理解ください。)
しかし、パートナーシップのご相談は事実として、大変多い。
組織に変化を起こすために経営者自身が「変わる!」と決めて動いていくと、必ずパートナーシップに課題が発見されます。
この理由はとてもシンプルで「仕事ではしっかり対話できて、プライベートのパートナーとは対話できない」は、ありえないからです。
一番身近にいる人と、考えや気持ちを分かち合えないのに、組織の中で自分のことを理解してもらう(相手のことを理解する)というのは不可能です。
なので、パートナーシップに課題が浮かび上がってくるのです。
「不可能」なんて言ってしまうと、家庭はうまくいっていないけど、売上のある会社の社長をイメージする方もいるかもしれません。
世の中には「売る」ためのトークが上手な人がいますから、売上はあるかもしれません。
しかし、家庭がうまくいっていない経営者が、充足感を味わいながら働けているかどうかは疑問が残ります。また、そのような社長が人材育成やチームマネジメントに課題を感じているのはよくあることです。
ちなみに、ボクの思うパートナーシップとは「相互理解のある関係」のことを指します。これは、社会一般がなんとなく定義しているようないい夫婦、いい恋人の話とは違います。
カタチの問題ではなく、パートナーとの間で「私たちはこうありたいね」というビジョンが共有されているかどうかの話です。
ボクはビジネスが好きです。
そしてビジネスパーソンが大好きです。
だから、ビジネスの充実・成長のために、リーダーシップ・プログラムやエグゼクティブパーソナルセッションを提供しています。
しかし、ビジネスの充実・成長のためにはプライベートの充実が必要不可欠な時代になっています。
そのため「ビジネスシーンでの対話」だけを取り扱っていたのでは、クライアントのお役に立てない。
組織にポジティブな変化を与えるということは、経営者が自身が変化していくことなのです。
その変化は公私の区別なく影響していきます。
まとめ
ビジネス成功の鍵は「特化すること」にあります。
これは疑いようのない事実。しかし、コミュニケーションおいては、誰と話して誰とは話さないというように、区別できることではありません。
相手が上司でも部下でも夫でも妻でも、大切な人との関係性がそこにあるだけです。
その関係性がビジネス発展の鍵を握っているので、細分化して特化してしまうと、不誠実な仕事になるケースもあります。
「何をどう特化させるのか?」と同時に、「なんのために特化させないのか?」といった問いも重要な時代なのかもですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
もうすぐ新刊でます。こちらもよろしくお願い致します🙌