部下を攻撃しまくる上司から自分を守るために知っておくべきこと
こんにちは。対話の専門家 田口淳之介です。
人を攻撃してくる上司への対応方法を教えて下さい
パーソナルセッションで時どき相談されるテーマがあります。それは「身近な人を攻撃しまくる上司への対応方法」です。
「なぜこんな人が経営者なんだ!」
「SNSで見るのと違い過ぎて引く…」
といった言葉が口から漏れてしまうような人が、脚光を浴びていることは実際によくあることです。
ボク自身もそういった経営者やインフルエンサーに実際に何度か遭遇したことがあります。
このような人によく見るケースは、何か一つの能力を特化させたことによって、リーダーの位置に着いたというものです。
つまり、専門家としては優秀だけど、経営やマネジメントのことはド素人。なのに、強大な権力をもってしまっている状態…
そして、こういう人はマネジメントスキルを磨くことより、自分が「いかに輝くか」が脳みその中を埋め尽くしています。そのため、周囲の人を輝かせることには興味がありません。
しかし、なぜかこういう人ほど「みんなのために」という言葉が好きです。
さらに正確にいうと「みんなのために」と言っている自分のことが好きで、さらにはそんな自分を認めて欲しいと思っています。
そのため、みんなのために頑張っている自分に、口答えをするような人間を許しません。自分の思い通りにいかない人間には容赦なく制裁を加えます。
どれだけ頑張っていた人間でも、どれだけ優秀な人でも徹底的に攻撃します。いや、むしろ頑張っていたり優秀な人ほど攻撃するといった方が正確です。
なぜ頑張っている仲間を攻撃するのですか?
なぜ、攻撃的なのか?
それは心の中を強烈な「不安」が支配しているからです。自分の地位や権力を奪われるのだけは、死んでも嫌なのでしょう。
そのため、口にしているキラキラした未来と、実際にその人の周囲で起こっていることには天と地の差があります。
このようなトップは必ず次の特徴を合わせ持っています。
ひとつめは「言うことがコロコロ変わる」です。自分の都合だけでモノゴトを進めているので、とにかく言うことが変わります。言うことが変わるのはまだいいとして、「理由」を伝えません。
「なぜなら」と、話すことができない。
表面的な理由は伝えられるとしても、本当のところは「私を気分よくさせろ」なので、理由を語ることはできないのです。
ふたつめの特徴は、とにかく「察して欲しい」という面倒くささを発揮している点です。心を通わすコミュニケーションがとれないので、とにかく察して欲しいと願っています。
これは本当にやっかいですね。
ムリなんです。周囲の人が完璧にその人の希望通りに動くことなんて。
そのため、本人は「いつも願いが叶わない悲劇のヒロイン」のような態度をとります。「みんなが私のことをわかってくれない💧」みたいな。このような状態にいるので、いつもイライラしています。
そして、どこでキレるかわかりません。察し間違えるとキレられます。
察し間違えは攻撃の合図です。
常に攻撃にさらされている仲間は、どんどん離れていきます。離れていないのは、洗脳状態にある人だけです。もう、ここまでくるとカルトです。周囲には教祖に楯突くことを決してしない信者だけが残ります。
光あるところには必ず影がある
身近な人を攻撃しまくる方の内面について話をしてきました。
「本当にこんな人がいるのか?」と思う方もいるかもしれません。
もちろん、遭遇しないほうがストレスを感じないので、「いるわけない」と思い続けていたほうが幸せです。
また、ボクはこのような攻撃しまくる人を非難しているわけではありません。ボクは「何が良くて、何が悪いのか」という価値判断を下す立場にありません。
ただ、現実社会ではこのような人がSNSで人気を集めていたり、お金をたくさん稼いだりしています。つまり光のあるところには影があるのが自然の摂理。光がおかしな輝き方をしていれば、影も闇に近いようなものになると思います。
「さようなら」が自分を守る唯一の手段
パーソナルセッションでこの相談をされた時、答えは一つしかありません。
「なるべく早く離れてください」
攻撃しまくる上司やトップへの対応策はないのです。
攻撃しまくっている本人から「もう、こんな生き方をやめたい」と相談してもらえるなら話は別です。しかし、周囲の人間が何かをして相手を変えることはできません。
そのため、その人の元を去るのがもっとも賢明な判断となります。
攻撃しまくっている人は、「哀しい」とか「不安」という感情を受け入れることができない人です。そういう人が経営者なら、どんどん仲間が離れていきます。
必ず有能な人から離れていきます。
強い光を放っているような人にあったとき、落ち着いてじっくり相手を見ていきましょう。周囲との関係性をしっかり見ていれば、きっとその人と関係性を創っていくことが自分にとってプラスかどうかわかるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございます。