美しいストーリーに食い殺される
思い出を美化してしまう。そして、その思い出に苦しめられる。
苦しい思い出を消化するために、ときにその思い出を美化してしまう。
苦しい思い出を消化するため、は「乗り越えた自分」を肯定するため、と言い換えてもいい。下積みや修行、挫折の経験が成功につながっている、というのは耳触りがいい。つらければつらいほどそれを乗り越える感動は大きい。美しいストーリーは語りたくなり、何度も何度も繰り返し語ってしまう。
そのせいで現実がうまく見られなくなることがある。
つらかったことを乗り越えた