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【後編】本当に面白いトーク術とは?東大生が真剣に分析してみた!

今回は面白いトーク術後編です。

前回は初心者向けでしたが、今回は上級編ということで、これを習得して、一気に上級者へ飛躍していこう!!

【前編】初級者向け(前回の記事)
1.実践編
2.応用編
【後編】上級者向け(今回の記事)
3.準備編
4.禁止事項


【3】準備編 

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正直本当に面白い話ができるかどうかは準備で8割が決まる

それだけ準備が大事なのだが、この部分が疎かにされているように感じる。
トークのうまい芸人さんは準備せずに即興で話しているように思われているが、彼らは一つ一つの話に相当念入りな準備を施しているのだ。逆にだからこそ、あそこまで自然に話せるのだ。

これから書かれることは、プレゼンテーションをする時、進行役を務める時など、事前に準備する時間がある場合に特に有効なのだが、友人・恋人を笑わせたい時など、普段の何気ない日常会話にも通用する部分も多いので、是非読んで欲しい。



まずは一つ目:「共感できるテーマを選ぼう!」

どんな話をするのか?これは話すうえでのスタートラインになる。
ここで一番大切なことは聞き手が共感できるテーマであることだ。

放送作家である美濃部達宏さんの著書『なぜあなたの話はつまらないのか?』でも書かれているように、話が「おもしろい」か「つまらない」かの判断基準は話である自分ではなく、必ず聞き手にある。
なので、聞き手によってテーマは変えるべきなのだ。

では、どのようにテーマを選ぶべきかというと、それは自分と相手が共通で「経験」していることをお題にするべきなのである。

例えば、高校の時の部活の人に向けて話をする場合は、そのスポーツの話をしたり、そのメンバー間で起きたエピソードをするべきであろう。
筆者の体験上、「内輪ネタ」に代表される経験の共有範囲が狭いテーマほど共感を得られやすく、盛り上がりやすいと感じる。

是非テーマを選ぶ際にはお互いが共通で経験しているテーマは何か?
という視点を持っていただきたい。



二つ目:「余計な情報を削ぎ落とそう!」

人は語りたい(聞いてもらいたい)という欲求を少なからず持っています。

しかしそれが故に、
相手が聞きたいと思っていなくても、話しているうちに本筋から逸れて頭に浮かんだことを話してしまったり、「相手が聞きたいことを話す」のではなく、「自分が話したいことを話す」人が圧倒的に多いです。

あなたの知り合いの中にも、話が長いうえに、退屈な話をする人はいないだろうか?

彼ら/彼女らの話が長いうえに、つまらなく感じるのは、話し手が一方的に「話したい(聞いて欲しい)」ことを話していて、余計な情報の大洪水が発生しているからである。

余計な情報の大洪水を発生させて、周囲の人間に迷惑をかけたくないのであれば,準備の段階で「何を話すか」というのをしっかりと固める、

すなわち「無駄な補足をしない」のが大事なのである。

事前に何を話すかを準備するときは、一度話したい要素を出し切った後に、その50%を削ぎ落とすくらいの意気込みで、どんどん余計な情報を削ぎ落として欲しい。自分が思ってる以上に余計な情報は多い。

この世から余計な情報の総和が減ることを切実に願っているので、是非協力して欲しいところだ笑



三つ目:「客観視してみよう!」

自分の話を客観視してみる。

ここが笑いを起こす人と場をしらけさせる人の決定的な違いだろう。

話終わったあと、「自分、何の話をしてたっけ?」とふと思ったことはないだろうか?話をしている最中は意気揚々と話しているが、終わりになるにしたがって尻つぼみになる不安を感じたことがある人も多いだろう。

自分がそういう状況ならば、聞き手はなおさらそう感じているに違いない。
これは事前に自分の話を客観視することで防げるのである。
二つ目の「余分な情報を削ぎ落とす」というのも客観視をすることで容易に行うことができる。

事前に客観視をするからこそ、話の組み立て方が正しいか確認できるし、どこが笑いを取れるポイントで、どこが余分な情報なのかも把握できる。

じゃあどうすれば客観視ができるのか!?

おすすめの方法が一つある。
それは「下書きを書く」ということである。

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これはしゃべりのプロである兵藤さんも仰っていたことである。もし疑う人がいれば是非この動画の12分27秒あたりから見て欲しい。

https://www.youtube.com/watch?v=VyFvNh1VgjE

筆者も実際に下書き作戦を実践したことがある。

下書きを書いたことで「余分な情報」に気がつけた時の興奮は今でも忘れられない(と同時に自分の話が絶望的に面白くないことにはショックを受けたのだが)。

毎回でなくてもいい。一度、だまされたと思って試してほしい。
そのひと工夫の効力を実感できるはずだ。

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【4】禁止事項 



エピソードトークには、これをしない方がよい、という暗黙の禁止事項がある。
当たり前だと思われるかもしれないが、実は無意識的に禁止事項を破ってしまっている人はたくさんいる。



一つ目:「直接的ワード禁止!」

例を挙げる。
「これ、おもしろいのが、、、」
「これ、変なのが、、、」

皆さん、こういった禁句を聞いた覚えはないだろうか?

笑いには緊張と緩和がもっとも大事だとよく言われる。
それも落差や意外性があればあるほどよいのだ。

それにも関わらず、直接ワードを使うことでわざわざ落差や意外性を解消しにいこうとする人が後を立たない。せっかくつくった落差に丁寧に階段を作るようなものである。

直接的ワードは使わずに、相手に気づかせることで、感情を揺さぶることができるのだ。

直接的ワードを使ってもなお面白いエピソードを披露できるのか試したいというストイックな方は是非チャレンジしてもらいたいのだが、筆者はおすすめできない。



二つ目:「固有名詞の使い過ぎ禁止」

これは細かいことになるが、固有名詞についてである。
「AV女優理論」と我々は読んでいるが、これには理由がある。

我々は実践を通じて、固有名詞を使うことはエピソードの現実性を高めるという効果があることが分かったが、その一方で聞き手の集中力を削いでしまうという副作用があることが分かった。

例えば、エピソードの登場人物として
「佐々木くん」という固有名詞を使ったとしよう。

話し手には伝えたい「佐々木くん」像が頭に浮かぶかもしれないが、
聞き手には聞き手の友人の「佐々木くん」像が浮かんでしまうであろう。

つまり、固有名詞を使うことで、聞き手が話し手の意図していないものを頭に思い浮かべる可能性が高くなり、その結果エピソードの内容が伝わらなくなるという現象が発生するのだ。

そういった理由でAV女優はできるだけ、AVに集中してもらえるように名前がだれともかぶらないようなキラキラネームにしている人がたくさんいるらしい。

だから、我々は「AV女優理論」と呼んでいるのである。



三つ目:「笑いながらしゃべるの禁止」

これは一つ目の「直接的ワード禁止」の部分でも述べたが、笑いには緩急が大事なのである。

なので、理想的なのは一見真面目な話をしているように見えるのだが、実はふざけた話をしているというのが最高に面白い(もちろん例外もある)。
実際にすべらない話をしているときの芸人さんの表情に注目していただきたい。我々は特に麒麟の川島がおすすめである。

けれども、あるあるなのが、話し手がオチを話すのが楽しみすぎて、オチを伝える前からニヤニヤしてしまうことが大いにある。

皆さんも経験したことはないだろうか?

このタブーを犯した上で笑いを取るのはかなり厳しい。周りが酔いつぶれていて、正常な判断ができない時でしか通用しないであろう。

以上がエピソードトークをするうえでの、禁止事項である。
こういった禁止事項を守った上で、面白い話を披露していただければ幸いである。

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【まとめ・総括】

どうだっただろうか?
何か感じるものはあったであろうか?

面白い話をする人というのは仕事場であれ、学校であれ、どこであれ、魅力的に見えます。魅力的な人の周りには魅力的な人が集まってきます。
魅力的な人に囲まれた人生はきっと魅力的な人生になると思います。

魅力的な人生への第一歩としての面白い話のコツの中で一番大事なのは話す勇気です。

面白くない人生を生きているひとはいません。
生きていれば、必ず自分だけが持つ面白い話の原石があるはずです。

この記事を通して、あなたの面白いエピソードを「すべらない話」に進化させることができる人が増えることを切に願っています。

また、どこかでお会いしましょう!


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