コミュニティ継続に大切な「メンバーが楽しむ」ための工夫 【コミュニティづくりの現場から#7】
こんにちは、NEWPEACEのプロダクト開発チームです。
前回に引き続き7回目となる「コミュニティづくりの現場から」シリーズ。今回は「これからの生き方について考えるトーク&交流イベント【生き博】」の静岡代表である大庭周さんにお話を伺いました。
【コミュニティづくりの現場から】とは?
NEWPEACEのプロダクト開発チームでは、プロダクト開発の一環で
・店舗のコミュニティ化にとりくむ店舗オーナーの方
・商店街活性や地方創生など、地域コミュニテづくりの最前線で活躍する方
・先進的なコミュニティ運営に携わるコミュニティマネージャーの方
など、様々な形で「コミュニティづくり」の現場で活躍する方々にインタビューを重ねてきました。
【コミュニティづくりの現場から】は、そうしたコミュニティづくりの現場で活躍する方の工夫や知見を、noteの記事にまとめてお伝えしていくシリーズです。
コミュニティづくりやコミュニティ運営に携わる方の参考になれば幸いです!
今回お話を聞いた人
大庭周さん
大庭 周|照らす人
1996年生まれ、鹿児島県出身・静岡県育ちの25歳。
大学卒業後に株式会社LIXILに入社するも、営業スタイルに疑問を感じると同時に後悔のない生き方をしたいという思いから今年3月に退社。
現在は、“居場所づくり“と”ひとづくり“を行う「(一社)豊かな暮らしラボラトリー」の職員として島根県益田市にて活動中。東京にあるソーシャルバーPORTOで日替わり店長を複業にしながら、これからの生き方について考えるトーク&交流イベント「生き博」の静岡代表を務めている。
「生き博」とは
様々なライフスタイル・仕事(活動)・チャレンジや経験をされている方をゲストに迎え、人生100年時代に突入するこれからの「生き方」について考えるトークライブ&対話・交流イベント。
「生き方見本市」という名前で2017年に東京で始まり、現在は大阪・名古屋・福井・石川・新潟・宮崎・群馬・島根・香川の11都市でも展開している。「生き博SHIZUOKA」は2019年10月に初開催され、2020年8月にはオンラインでも開催。延べ130人が参加している。
コミュニティ運営に欠かせない要素は、「メンバーが楽しむ」こと
「生き博SHIZUOKA」は、20人弱のチームで運営されているイベントです。そのチームの代表を務めているのが大庭さんです。チームといっても、「生き博」に共感した人が有志で集まっており、まさにコミュニティになっていると感じました。
「生き博SHIZUOKA」を運営する上で、代表として大事にしていることをお聞きしました。
大庭さん「『メンバーが楽しめているか』ということをすごく大事にしています。自分が楽しめているからこそ、ありきたりじゃない言葉でそのコミュニティの魅力を語れると思うんです。それが、コミュニティも大きくなっていく一番の秘訣だと思っています。仕事ではない有志だからこそ、義務感には縛られてほしくないですね。」
たしかに、自分が楽しいと思うことは、周りの人にも勧めたくなるものです。
なにより、楽しいことで、コミュニティの活動に積極的に取り組むことができます。積極的に取り組むことで、コンテンツのクオリティも上がっていくでしょう。
「メンバーが楽しむ」という考え方は、以前インタビューした、油津商店街の杉本さん、中井さんのお話とも共通する部分がありました。
杉本さん「『いかに色々な人と関わりながら、遊びながらできるか』を大事にしています。1人でやろうとせず色々な人と協力しながら、楽しみながら取り組むことを大事にしていますね。」
※「遊びながら、本気で取り組む」商店街の活性化を支える若者たち 【コミュニティづくりの現場から#3】より抜粋
やはり、コミュニティ運営において、「メンバーが楽しむ」というのは欠かせない要素なのですね。
実際にメンバーが楽しむために何をしたらよいのかは、難しいものではないでしょうか。
大庭さんがどんな工夫をされているのか、お聞きしました。
メンバーと対話し、それそれの「やりたい」を実現できる役割を振る
大庭さん「メンバーとのコミュニケーションはとても大事にしていますね。コロナの影響でオンラインのコミュニケーションがメインではありますが、そういう時だからこそ、対面でのコミュニケーションも大事だと思うんです。感染に最大限配慮して、できる範囲で、、メンバーと直接コミュニケーションもとっています。」
こまめなコミュニケーションの中で、大庭さんはメンバーそれぞれのやりたいことや、得意なことを把握するようにしているのだそうです。
大庭さん「相手の『好き』、やっていること、これからやってみたいことなどを話しながら、役割を提案しています。あとは、普段のコミュニケーションの中で、「これやりたいです」という声があれば積極的に反映するようにしていますね。」
Slackやzoomといったオンラインでのコミュニケーションツールを活用しながら、メンバーと1対1で話し合う時間を積極的につくるようにしているのだとか。
時間を惜しまずにメンバーとコミュニケーションを取り、自分のやりたいことに全力で取り組める役割を整えているからこそ、皆が楽しんで活動することができているのですね。
コミュニティに緩急を生む「チェックイン」
生き博SHIZUOKA」を運営する上で、もう一つ大事にしているのが、活動の中で「緩急」をつけることだと言います。
大庭さん「実際にイベントを行っている時やメンバー同士の交流の場など、楽しむべきところはしっかり楽しみつつ、まじめなミーティングなど締めるべきところはしっかりと締める。活動に緩急をつけることで、コミュニティがダレることもなく、メンバーのモチベーションを維持することにつながっていると思います。」
緩急をつけるために大庭さんが大事にしているのが、ミーティングの前後に行う「チェックイン」。
チェックインとは、ミーティングの前に行ういわゆる雑談です。会話の切り口を広げ、雰囲気を和らげるため行っているそうです。
仕事のミーティングの際も、いきなり本題に入ってしまうことで硬い雰囲気のまま議論が始まってしまい、自分の意見が言い出しにくく感じることは、珍しいことではないと思います。
チェックインのテーマはさまざまで、なるべくメンバーのパーソナリティやプライベートな部分が知れるような会話をしているのだとか。緩急をつけるための時間としてだけでなく、メンバー同士の交流の場としても機能しているのだそうです。
営業トークや、ソフトウェア開発のチームアップでも「チェックイン」の重要性は説かれていますが、コミュニティづくりでも効果があるのですね。人と人のつながりで大切にすべきことは、あらゆる領域で共通してくるのかもしれません。
日々の活動にこのような「緩急」をつけることで、メリハリをつけ、コミュニティあるあるの「ダレ」を防ぐことができているそうです。こういった人間関係での工夫は、ぜひ取り入れていきたいところです。
大庭さんからお知らせ
生き博 SHIZUOKA Vol.3 開催します!
4/17(土曜)・4/18(日曜)に生き博 SHIZUOKA Vol.3が開催されます◎
「ちょうど良い生き方を見つけよう」を合言葉に、「地元との関わり方」「豊かさ」「結婚観」「街を面白くする」「作り手の生き方」の5セッションをお届けします!
オンラインやリアル会場での参加など、多様な参加方法がございますので、詳細はぜひホームページやチケットページなどをご覧ください!
▽生き博SHIZUOKA ホームページ
▽チケットページ
おわりに
今回は、生き博SHIZUOKA代表の大庭さんのお話をまとめてみました!
大庭さんの運営コミュニティをうまく動かしていくための工夫の数々は、仕事でのチームづくりなど多くの場面に通じるものがあり、とても勉強になりました。ありがとうございました!
今後もヒアリングや日々のリサーチから得られた学びなどまとめてお伝えしていきます。
※「ヒアリング協力できます」という方がいらっしゃいましたら、下記までお気軽にご連絡ください!
info@comcom.app
***
NEWPEACEのプロダクト開発チームでは、全てのコミュニティコーディネーターを支援するアプリケーション「comcom」を開発しています。
***
NEWPEACEのプロダクト開発チームでは、インターンとして一緒に働く仲間も募集しています。プロダクト開発の初期フェーズに関わってみたい!という方は、お気軽にTwitter等からご連絡ください🌴
ここまでお読みいただきありがとうございました。
👀 次に読むなら
〜過去のオススメ記事〜
👉 2000人超のオンラインコミュニティのしかけ人に聞いた、コミュニティ運営の秘訣【コミュニティづくりの現場から#2】
👉 コミュニティを持続化させる鍵は、「地域に価値を返し続ける」こと 【コミュニティづくりの現場から#5】
書き手 : Kazumi Higashino
編集 : Naoya Higuchi (Twitter : @n_hgc36)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?