【感想】1789 -バスティーユの恋人たち-
三井住友VISAカード シアター
スペクタクル・ミュージカル
Le Spectacle Musical ≪1789 - Les Amants de la Bastille≫
Produced by NTCA PRODUCTIONS, Dove Attia and Albert Cohen
International Licensing & Booking, G.L.O, Guillaume Lagorce
潤色・演出/小池 修一郎
2023年1月以降観劇を控えておりました。
子どもは可愛い、されども観劇はわたしには生きる糧…
念願叶ってようやく劇場に足を踏み入れただけでも動悸が激しくなりウキウキ過ぎて倒れそうでした。(東京にも託児施設をお願いします!!!)
観劇日は、奇しくも
2023年8月19日11時
そう、代役公演の初日だったのです。
それまでもかなり気になるジェンヌの一人だった暁千星さんに完全にハートを持っていかれた記念日となってしまいました。
寝ても覚めても暁さんが気になって仕方ない。恋みたい。
そして、千秋楽の配信も観れました。
暁ロナンが初見だったので、礼ロナンははじめましてでしたが、こんなにもアプローチが違うんだなと感心しながら観ました。
そして礼さん細い!!手首から肘が映るたびに胸がキュッとなります。
美味しいものを食べて欲しい(謎の立ち位置)
全体の感想
(ネタバレします)
1789は名曲オンパレードで、しかも星組の歌うま勢で耳が幸せすぎるのだけど
いかんせん話が辛いな…と思ってしまう。
ロナンの置かれている立場、父の死、拷問、射殺される
活動家たちに触れて自由の概念を知り、恋を知りの矢先に恋人の親を庇って命を落とす
わたしの、素直な気持ちなのですが犠牲になるのは美談ではないの。もちろんオランプの父が落命すれば良いとかじゃ無いんだ。
誰かが命を落とすことが感動みたいな話はなんだかお腹いっぱいな気分みたい。
個人的な趣向を一旦他所に置くと
星組の熱演、中心にいる人物らの破綻のない演技と歌唱、気持ちが良いくらいに統一感のある群舞が素晴らしかった。
お名前を存じ無い娘役の方々も、可愛い子が多くて目が足りない。あの子はだあれ?で答え合わせしたい。
久しぶりに円盤もルサンクも欲しくなりました。
キャストの感想
ロナン・マズリエ[官憲に父親を銃殺された青年]礼 真琴(代役 暁 千星)
東京千秋楽のみ拝見
病み上がりの悔しさを挨拶に滲ませておられたけれど、素晴らしいロナンだった。
優しい眼差し、お茶目さがあって何となく人垂らしさを感じる。歌もダンスも完璧だった。甘い歌声も素敵だった。余裕があって、何だか育ちが良さそうなロナンだなと思った。
暁さんは、粗野で野生みがあった。手足が長くて見栄えがするビジュアルに、元々好きなスターだったけれど実は完落ちしたことをここに告白致します。色気がすごくてドギマギした。オランプとのやり取りも、女性慣れしてない感じがしてときめく。
オランプ・デュ・ピュジェ[王太子の養育係、ロナンの恋人]舞空 瞳
圧倒的なヒロイン感
養育係にしておくのは勿体ないくらい可愛い。彼女のコメディエンヌセンスが好き。
顔が小さくてドレスが似合い過ぎる。フランス人形みたい。
シャルル・アルトワ[ルイ16世の弟]瀬央ゆりあ
妖艶で世界中の色気を一人で背負ってるのかという美しさ。わたしは瀬央さんの悪役が大好き。虫ケラみたいな目で下々を見下すところが堪らない。芝居が丁寧で上手い人だなぁと感動する。歌唱も良かった。
ビジュアル文句なし技量もある人だし、存在感も一際なので専科での活躍も楽しみ。
カミーユ・デムーラン[革命家でジャーナリスト、ロナンの友人]暁 千星(代役 天華えま)
天華さんの時は感じなかった、無意識の優越をヒシヒシと感じる。
ロナンのインパクトが先に来ちゃっていたので、デムーランもなんだかヤンチャに感じる。
個人的には天華さんのデムーランが好みで、人の良さというか善意濃度が高い感じ。
マクシミリアン・ロベスピエール[第三身分出身の若い議員]極美 慎
顔がいい、スタイルもいい。そして歌唱がすごく良くなってる気がした。無敵じゃないか。
キラキラしていてついつい目がいく。
マリー・アントワネット[フランス王妃]有沙瞳
享楽にふけるアントワネットから、王族として覚悟を決めたアントワネットの変遷を説得力を持って演じられてる。
高貴な役が似合うなぁ。発光してた。
ただ、フェルゼンとの歳の差が随分あるような、若いツバメ感を感じずにはおられない。学年差もあるから仕方ないか。
若いブリブリした声よりも、威厳がある王妃の歌唱が好き。
有沙さんの問題では無いけど、アントワネットは自分に酔ってるなぁ、自分勝手な人だなぁと好きになれなかった。
わたしの罪だとか言ってなんなんだろうって気持ちがスンって冷えた。
ラザール・ペイロール[貴族将校]輝月 ゆうま
このかたの実力的には、きわ物的に演じることはできたんだろうけど、あえて抑えた演技をしているのかしら。輝月さんの容貌がそうさせるのか実は悪い人ではない?と期待してしまうけど最後まで悪役だった笑
ジョルジュ・ジャック・ダントン[弁護士、カミーユ・デムーランの友人]天華えま
デムーランとダントンの演じ分けが見事。台詞回しに紅さんみを覚えるなぁと思った。
ソレーヌ・マズリエ[ロナンの妹]小桜ほのか
いつもふわふわの癒し系イメージがあるから、粗野な娼婦役というギャップがすごくて地声歌唱やセリフ声もいつもと全然違って上手いなぁと感心してた。暁さんより礼さんのほうが顔の系統が似ていて兄妹感があるね。
小桜さん骨格ストレートぽいなとソレーヌの衣装だとつい思うなど。
ソレーヌの置かれた環境をサラッと流してるけどかなり壮絶よね。しんどい。
オーギュスト・ラマール[アルトワ伯爵の手先]
碧海 さりお(代役 鳳真斗愛)代役があまりにセンセーショナルというか、オペラ泥棒すぎたのでこんなに真面目だったのか笑 とびっくりした。普通にいい人だったなぁ。もえか、爪跡残しすぎるやんが終わって第一声だったわ。大好き。
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン[スウェーデンの将校、王妃の愛人]天飛 華音
真面目で朴訥な感じなんだけど、これはアントワネット好きになるわぁという色気。声もいいよね。大好き。
シャルロット[パレ・ロワイヤルの落とし子]瑠璃 花夏
可愛いし、上手い。小さなちょこまか感がたまらない。彼女の幼女声好き。
リュシル[デムーランの婚約者]
詩 ちづる
顔も存在も非常に可愛いんだけど、前髪ウィッグの色や質感が地毛から浮いてて気が散ってしまう…スチール写真もお化粧はあれでいいのかしら、誰か教えてあげて欲しいと全く役柄以外のことばかり考えてしまい気が散ってしまった。
そんなこと言ってますがエトワールを含めて歌が綺麗で良かった。
わたしの初が代役公演だったので、どうしてもそちらが親になってしまうなと感想を綴りながら気づく。
それでも、礼真琴さんが真ん中にいることがやはり完璧な布陣だと思っている。素晴らしい舞台が観られて良かった。