きょうの画材「11:ARTs*LABo「ATCボード アルシュ細目」」
ひとかけの贅沢
最高級水彩紙アルシュ。憧れの方も多いのではないでしょうか。
試してみたいけどだいぶ勇気がいるお値段。
…という時にいかがでしょうか。
近年普及しだした「ATC(アートトレーディングカード)」から、
アルシュ仕様のATC水彩紙ボードです。
とはいえカードサイズで1枚100円以上はするのですが、
厚手のボードに貼られているので額が無くてもしっかりしてます。
きちんと額装したい方には、ATC規格サイズの額やマットも
用意されているので選択肢が多いのもいいですね。
アルシュと向き合う
ATCボードはサイズが小さいので、私は描きやすいよう最初に
裏にマスキングテープをくっつけて画板に固定して使ってます。
(ただ、この裏地の薄紙が弱く、マスキングテープで紙剥けしやすいので
裏まで綺麗に保ちたい時はこれは避けた方が無難かもしれません!)
アルシュは紙の凸凹が大きめな紙で、この「細目」でも
国産水彩紙の中目くらいの凸凹感はあると感じるかもしれません。
これだとガサガサして細部が描きにくいよ~、という場合は
同サイズの「アルシュ極細」もあるのでお好みで。
濃いも薄いも綺麗に出ます
今回は下地に淡墨ではなく透明水彩を使いました。
絵の具の乾きがゆったりなので落ち着いて塗れ、
ウェットオンウェットを始め水彩らしい技法がとにかくやりやすい!
グラデーションも綺麗に作れました。
コットン100%の紙は、パルプの紙に比べると色が沈み込みやすく
一筆でパキッと鮮やかに塗り上げるには不向きと言われています。
とはいえ淡色もさすがの美しいお色の出。
少しずつ重ね塗りを繰り返します。
このアルシュ紙は表面によく顔料が食いついてくれるようで、
たっぷりの水で重ね塗りをしても下の色が溶けて流れにくい気がします。
ガッシュと鉛筆で仕上げ
デザイナースカラーの白でホワイト、金顔彩で金を。
最後に鉛筆でスミ線を描き起こします。
不透明水彩や鉛筆類も綺麗にのりました。
今回はスミ線のツヤを抑えたかったので、
マットタイプのドローイングペンシルを使いました。
木炭より細かい描写に向き、一般的な鉛筆のようにテカりません。
一見すると鉛筆ですが、消しゴムで消えにくいのには注意!
紙サイズが小さいので気軽に取り組めるのがいいですね。
このATCボードは、他にも様々なメーカーの水彩紙を貼られたものが
ARTs*LABoさんから販売されています。
そんなひとかけの贅沢のお話でした。
今回使った画材
・ARTs*LABo ATCボードアルシュ(ナチュラルホワイト・細目)
・三菱色鉛筆 ねずみいろ
・名村大成堂 自在皆専
・マイメリブルー透明水彩
・吉祥顔彩 パール金
・ニッカ―デザイナースカラーホワイト
・ファーバーカステル PITTグラファイトマット鉛筆(14B)
今回もご覧頂きありがとうございました。楽しい画材ライフを!
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