映画『悪は存在しない』【2024#12】
端書(イントロ)
多くの人は、口コミか、監督が気になったからでしょうか。最近は、映画館にぶらっと行って映画を観るという人も少なくなってきましたし。読み友さんと、上映館少ないね、という話を少ししました。意図的に、地方やミニシアターでやっているのか、それとも、そういうところでないとできない事情があるのか。そういうのもわくわくしますけれども、あんまり人が多いところ行きたくないんですよ。ということで渋谷で鑑賞しました。
感想(ネタバレあり)
私が思ったことを書くだけなのでご注意を。
どういう映画かというと、いわゆるエンターテインメントみたいな、笑えたりとか、感動したりとか、そういうのはあんまりないかもしれません。もちろんきれいな自然を観て感動したりとかはあるかもしれませんが。どちらかというと、何が起きたのかとか、どうしてそうなったのかとか、考える映画かなと。やばい映画。私の好きなタイプの映画。
最初から空を映していてなんだろうって思ったのですが。映画の世界に入り込むために必要な時間なのかもしれませんね。音楽も良かったですし。
女の子がちょっとだけ出て、おじさんが薪割りをしてるシーン。ここまでセリフがない。
なんか水汲みをしている。説明もなにもないからよくわからない。でも2人だから会話くらいはするだろうと。やっとセリフが。
たばこ。結構出てくるけれど、必要だったのだろうか。環境を壊している存在としての象徴なのかもしれないけれど。まぁ人が生きていること自体が、環境にとっては良くないんだろうけど。
子ども、歩いて帰るのは良いんだけど、なんで森の中を行くんだろうか。危ないだろう。それなのに迎えに行くのを忘れるって、良くないんじゃないだろうか。
話を聞いていると、なんか町に開発が入るらしく、将来的に、開発が原因で事故でも起こるんじゃないかなと。まぁ子どもがケガするとかかな。と思って観てました。
大筋としてはそんな感じだった気がしますけど。最後が問題ですよねー。
鹿の通り道に人がいるようになったら、鹿はどこにいくのか。そのようなことを言ってた気がします。だから子どもが襲われた。やっぱり開発はやめろという警告なのかな。殺す目的ではなくて、落とすような締め方だったし。でも1人で置いていけば一晩越すのも難しいかもしれない。まだ雪残ってたし。
子どもは助かるのだろうか。鹿の角はそんなに攻撃力はなさそうだけど、後ろ脚の全力の蹴りを受けてしまえば大人でも危ないだろう。馬とかに比べれば劣るかもしれないけれど、車にはねられるくらいのダメージはあるんじゃないだろうか。
母親についてとかなにもなかったし、その後とかも描かれないし。情報が少なくて難しいね。あの女性はどうなるのだろうか。
と、よくわからない(ほめてる)、良い映画でした。何日も、自分の中に疑問みたいなものが残る映画。好きです。あーだこーだと、観た人と話すのも良いし。他の人の考察動画を観るのも良いかもしれないし。答えみたいなものは示されていないので、自分で考えるしかないんだけどね。
人って生きているだけで、自然を壊し続ける。それを分かった上で生きなければならない。川の上流で水を汚せば、下流に必ず迷惑がかかる。彼らが住んでいるのはその上流で、車にも乗るし、タバコも吸う。前から住んでるなら良いのだろうか。監督は何を伝えたかったのだろう。タイトルもちょっと気になるよね。悪ってなんだろう。
映画館情報など
Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下(7F)で。映画代1900円。パンフレットは1200円(袋込み)。初めて行きましたけど良い感じでした。渋谷駅からも近いし。たぶん何回も観る人いるだろうな。