#223 データが基になる介護の姿
おはようございます。フミオです。
さて、今朝は介護保険制度の目玉、令和3年の介護報酬改定から導入されたLIFEの仕組みと目的についてnoteします。
■LIFE導入までの道のりを少し
介護保険制度のLIFEは、要介護高齢者の介護の記録を情報にして国に集約して、分析したものをフィードバックして介護に活用します。その効果は、介護の質の向上と介護費用の抑制です。
LIFEが導入される前に、厚生労働省は、リハビリテーションでのテータ収集と、そのケアの状態を科学的に評価するシステムとしてVISIT・CHASEというデータ収集システムを運用して、検証をしていました。
リハビリテーションの報酬にて、データ収集を目的として提出した事業者には加算として評価がされていました。また、先読みのできる事業者は、加算取得より、今後見込まれる「データによる介護」をイメージしてた取組みをしていたと思います。
■LIFEの取組みの内容とデータ提出できるサービス
LIFEのデータ取得は、上記の図の通り介護保険施設系(上段)と居宅サービス系(下段)に分かれています。データ提出が求めらるのはそれぞれ事業(縦)と加算(横)で、〇印がついているものになります。
データ提出の必須項目は「科学的推進体制加算」(訪問除く)です。また
、データ提出は、利用者個別ごとに個人データを作成提出されるますが、任意でなくデータ提出を行う事業所のデータ提出月を行く全利用者分です。
※この全利用者提出の縛りを設けらている加算は、自立支援促進加算など他にもあります。
■データ提出とフィードバックによるPDCAサイクルによる重度化防止
事業所の全ての利用者に係るデータを横断的に国に集めて、フィードバックを受けて、それに基づき事業所の特性やケアのあり方等を検証し、利用者のケアプランや計画へ反映、事業所単位でのPDCAサイクルの推進とケアの質の向上の取組みが評価されます。
LIFEのデータ提出の各加算の様式は、そのままデータ記入の様式でもあり、「個別の計画書」になっているので、ケアプランの「サービス内容」にも連動している内容にするのが前提です。
【課題】
・各加算のデータ提出にて、基本情報等同じ内容を入力することの作業負担があること。
・計画した内容でケアを行っていないと「なんっちゃてデータ」の提出になる
・国からフィードバックの精度と頻度が実用的でないこと
■令和6年介護報酬改定にての更なる進化「一体的な取り組み」
「なんっちゃてデータ」の提出にならないように、多職種でアセスメントを実行して、「一体的な取り組み」(上記の内容)を行いデータ提出すること、PDCAサイクルを回すことが求めれています。
※この取り組みを支える入所前から入所中、退所後へに向けの「事業所独自の仕組みとツール」がないとこのLIFEのデータ取得と提出は難しいですね。
■LIFEの先に見込まれる介護保険制度
要介護度による報酬設計から、要介護度の改善度合いへの報酬設計になってくかもしれません。また、LIFEデータの情報が公開されて利用者・家族の選択肢の一つになることも・・・。また、かならず起きることは、在宅サービス・在宅医療との連携して、「医療(入院)・介護(入所)」後の疾病の再発・重度化防止は今回の医療・介護の同時改定にて方針が出ています。
居宅サービスでの「疾患別のケアプラン」とそれに伴う介護事業所の取組みとかかりつけ医の役割、かかりつけ薬局の役割がクローズアップされていきます。腕におぼえのある専門職とそのチームに親の介護から自分の介護をゆだねたいものです。
※令和6年の報酬改定の細部は、まだまだあります。深堀がご希望の方はコメントまで(^^)/
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