暑さを避けて天空のリゾート。森に溶け込むアートとメロディー|神戸
神戸のまちのすぐ後ろに聳え立つ六甲山。
関西有数の避暑地としても人気です。
車でアクセスできて、六甲山牧場をはじめ、オシャレなレストランや、センスの良い雑貨店もある。山のテッペンまでオシャレに手を抜かないのは、さすが神戸!
いつも感服いたします。
あまりに残暑が続くので、久しぶりに六甲の涼しい空気が吸いたくて、ちょっくら出かけてまいりました。
阪神高速3号神戸線の魚崎ICで降りて急な山道、曲がり道を愛車と共に登っていきます。
六甲山のドライブウェイってどの道もエンジン破りの急坂です。
(車)最近、車使い荒くない?
(私)ごめん
(車)この前、北陸新幹線ごっこして関東行ったよね?
(私)ごめんて
(車)ゴメンで済んだら、ケーサツいらんで
(私)ギブアップ?スクラップ?
7年連れそう相棒も、グィーーーンって唸りながら頑張ります。
六甲山の思い出
私はこれまで六甲山に、子ども会での登山や、大人になったらドライブなどでたびたび訪れてきました。
そんな中でも特別な思い出は「六甲全山縦走」。
神戸市の須磨浦公園から宝塚までの公称56キロ(実測47キロとも)を、いくつもの山を登ったり降りたりしながら、1日で歩き切るものです。
運動音痴なくせに、歩くのだけは人一倍。
その健脚を職場の人に見込まれて参加したのでした。
まあこれ、しんどいとかそんな言葉じゃ全く足りない過酷なもの。
最後は体力ではなく精神力。
気合いと根性も使い果たし、「タカラジェンヌ」のカッポする、ハイソな宝塚にゾンビ化して下山するトンデモ行事です(私には)。
それでも毎年11時間ぐらいで「完走」。
自分で自分を褒めてあげたい。
でも4年目の完走翌日、歩けなくなり病院送りに。
診察してくれた整形外科の先生から放たれた一言は、
「あんた、アホちゃう?」
何の事前準備もトレーニングも無し。
勢いだけで突っ込む猪武者に、極寒の冷水を浴びせてきたのでした。
チャウチャウちゃう?
チャウチャウとちゃう。
チャウチャウちゃうんちゃう?
とか、ボケ返しをする余裕もなく、引退。
若気の至り、というやつです。
いい子は真似しないでね。
「ROKKO森の音ミュージアム」へ
そんなこんなで、30分ほど山道を登り、外の空気も心持ちひんやりし始めたら「ROKKO森の音ミュージアム」に到着。
ここはオルゴールのミュージアム。
歴史的に貴重なオルゴールの展示や実演、オリジナルオルゴールの制作も体験できます。
自然
そして、なんと言ってもオススメは、山の地形と森を利用したステキなお庭。
モネの睡蓮のような池、四季折々の花々、いつきても心が華やぎます。
ツリーハウス
森の中には、南国リゾートを思わせるようなツリーハウスが。
高いところは苦手だけど、木登りは好き。ツリーハウスは憧れです。
オルゴール
お庭の中を歩いていくと、あちらこちらにオルゴールが設置されています。
紐を引くと音が鳴るものや、手で回すものなど種類は様々。
ジブリやクラシックの名曲など、様々なメロディーが森に流れます。
森の中のアート
現在(8月24日ー11月24日)ここは、現代芸術祭「六甲アート・ミーツ2024」の会場の一つとなっています。
森に溶け込むように作品たちが展示されています。
作者が六甲山に滞在し、現地の石を使って制作した作品とのこと。
この眼差しの先に見えるものとは。距離があっても濃密に結ばれた人と人の関係を思わせる、心和む可愛い作品でした。
庭園の最上部。急な坂を登りきった森の中に、電柱のようなものが木組みに乗せられ横たわっています。
自然の中に突如現れた無機質な人工物の違和感。
古くからリゾート地として開発されてきた六甲山の歴史も感じさせます。
どこか異世界にワープできそうな扉。
もしもーし、どなたかいらっしゃいますか?
この扉の奥には、ほったて小屋のような建物があり、暗い部屋の中に映像が流れます。
静けさに包まれた空間で自然の声にそっと耳を傾ける時、心も自然に解き放たれます。
こんこんと水が湧き出る泉の側にそっと寄り添う2体のオブジェ。
泣いているのか微笑んでいるのか。はたまた寝ているのか。
どう感じるかは見た人次第。
双眼鏡の向こうに、同じ色をした巣箱を眺める。鳥たちいるかな?
「おいでおいで」と森の奥へと誘い込まれる。
「六甲ガーデンテラス」もオススメ
「ROKKO森の音ミュージアム」から、さらに車で5分ほど登っていくと「六甲ガーデンテラス」があります。
すっごくキレイな景色を眺めながら美味しい食事やスイーツが楽しめる「グラニットカフェ」や、オシャレで可愛くて“欲しい!“が尽きない神戸グッズが並ぶ雑貨店「ホルティ」など。
六甲に行ったらここは外せません。
森と山の清涼な空気と、綺麗なメロディー、ステキなアートにすっかり心まで癒されました。
ぜひ、六甲山に訪れてみてください。