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吾輩の猫である。雨の日も風の日も笑顔になれる、私のにゃんとセレクション
にゃんとも気分の上がらぬ月曜の朝。
私は職場に着くとまず、卓上カレンダーをめくります。
そこには週替わりで、動物写真家・岩合光昭さんが撮影した、いろんな仕草や表情のネコたちが登場します。
めくるたびに、“うひょ”ってなる。
1週間をスタートするための私の“儀式”です。
あれだけネコと馴染めるなんて。
きっと岩合さんは“ヒト型ネコ“に違いない。
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毎年愛用している私の定番
私はネコ好きです。
くりんとした目とすまし顔。
気ままなようで、そっと寄り添ってくれたりする。
程よい距離感が心地よいのです。
とは言え私は、諸般の事情で本物のネコとは暮らせない。
で、気づけばネコの“化身”に囲まれていました。
仕事で疲れて帰って日でも、
嫌なことが続いた後も、
見れば自然に笑顔になれる。
そんな私の癒しのネコさんたち
“ネコレクション”の一部をご紹介します。
黒い招き猫
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もう20年ほど前、滋賀県の彦根城前にあるお店で衝動買いした招き猫です。
レトロな風貌に一目惚れでした。
うちの子は左手を上げているでの、人招き。
右手を上げているものはお金を招きます。
たまに両手を上げているのもありますね。ちょっと欲張りさん?
黒い招き猫は「福猫」と言い、魔除けの意味があるんだとか。
黒猫が横切ったら不吉や!なんて失礼言っちゃいけませんね。
座り猫(伏見人形)
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今年お迎えしたのがこのネコさん。
京都岡崎にある「京都伝統産業ミュージアム」内の“ショップ”で出会いました。
現在こちらでは、ネコがモチーフの工芸品を集めた「にゃんと工芸」を開催中。
置物、文具、食器など、ネコネコしたイベントです。
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伏見人形は、京都・伏見稲荷大社の近くで江戸時代の初め頃から作られ続けている土人形です。全国の土人形で「伏見人形の系統をひかないものはない」といわれるほど。
その起源は古く、垂仁天皇(古墳時代)に伏見深草で土器を作っていた職能集団・土師氏に遡るとされています。
かつては伏見街道沿いに、約60軒もの窯元があったそうですが、現在では江戸時代中頃に創業した窯元「丹嘉」さんが残るのみです。
狐さんや饅頭喰い、福助さんなど、表情はユーモアたっぷり。
とっても素朴で親しみの湧くものです。見ているだけでほっこり癒されます。
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この伏見人形のネコさん。
丸まってこちらをにっこり見てくるお顔にほだされて、思わず我が家にお迎えしました。職人さんによる手作り。ひとつひとつ模様が異なります。
毎日眺めて愛でております。
リサ・ラーソンのMIA (ミア)
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リサ・ラーソンはスウェーデン出身の陶芸家。
日本でも有名な作家のお一人です。
食器や絵本など様々な作品がありますが、やっぱりオブジェが素敵です。
ネコ好きだった彼女。
数々のネコの作品を残していますが、その中でもとりわけ“傑作”と言われるのが、このMIA(ミア)です。
いつもは玄関の下駄箱の上に。
仕事で疲れて帰宅したら、真っ先に出迎えてくれます。
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丸みを帯びた姿がネコらしく。
座ってこちらを見上げる表情にうっとりします。
まるで足元に寄ってきてくれたかのよう。
抱き上げてワシワシしちゃいそうです。
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SHIP’S CAT (Muse)
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私が現代美術ファンになるきっかけとなった美術家・ヤノベケンジさんの作品。
ネコが宇宙服のようなものを着ています。
ホンモノは、大阪中之島美術館の正面に。
“美の蔵”である大阪中之島美術館の守り神として、行き交う人々を見守っています。
もし人類が宇宙にも住むのなら、ネコ用の宇宙服も必要かもしれませんね。
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我が家の2匹は、京都岡崎の蔦屋書店にある“ガチャガチャ”で。
何が出てくるか、わくわくとドキドキが半分ずっこ。
かぶったら何だか残念だし…
幸運にも色違いで手に入れました。
うちでは本棚に2匹並んでちょこんと座り、本読む私を見守ってくれています。
おおよそ1万年も前から人間と暮らしてきたと言われるネコ。
食べ物や建物などをネズミから守ってくれたり、人の心も癒してくれる。
夜目がきくから魔除けや幸福の象徴だったりも。
人間にとって御守りのような存在でもあります。
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一方で、独立心が強いという印象が強いネコですが、最近の研究では、人間(飼い主)が大好きなことも明らかになってきているそうです。
にゃんとも可愛いネコさんたち
いつか本物とも暮らしたい!
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哀愁を感じる