大殿と若君の間のおさまりどころ。
暑中お見舞い申し上げます。今日も暑さに負けまいとあがく我々の雑談。
サンポ:オリンピックの何がいいかって、ひたむきな若者の表情に、
心が洗われるっていうか。
エカキ:ワークショップで1日動き回ってるだけで、ヘロヘロで(笑)
この暑さで体力持ってかれてる中、たくさんエネルギーもらってま
す(感謝)
サンポ:うん。あんな場所に立てるってだけですごいわって思う。
輝度はんぱない。
コトハ: 「あんな場所」っていう内訳が、もう違うんだわって。
クロミ:それわかる。もう「お国の代表だから〜」とかは、いいよって思
う。もうそんな「圧」は要らない。神様にもらったその才能を存分
に発揮してくれてるだけで、観てるこっちも元気になれる。
彼らを見習ってもっともっと努力しなさい、挑みなさい!
ってのも、もう違うと思う。
私らが子供の頃は、めっちゃそういう圧あったけど。
サンポ:彼らを見習って君たちも目標に向かって努力すれば、
賞賛される。とか、あ〜暑苦しい。
社会に出たら、どれだけ努力しても賞賛どころか、
報われないことがあるわけでさ。
順番とか外からの評価じゃなくて、
自身が早く走りたいから努力した。以上。じゃん。
エカキ:努力しろ言われても、オリンピック観てると、
「逃げるが勝ち」だよなって。
コトハ:逃げの技術競ってるよね(笑)
走るのも、跳ぶのも、早い方が生き残れる可能性が高いって
ことよね。
サンポ:猛獣から逃げ、崖を飛び越え〜
食料を持って逃げて〜
エカキ:「逃げ上手」って、カッコイイ(笑)
コトハ:勝ち負けより、なにより、生きててくれたらそれでいいもの。
けど、これを口に出すことができない時代もあったんだよね。。
クロミ:ルックスじゃなくて、逃げ足がカッコイイ若者って、起業とか成功
してるような気がする。周り見渡すと。
失敗したら、潔く撤退する。
失敗もカッコイイ、そしてまた挑戦する。
しがみつかない感じが清々しい。
エカキ:失敗がカッコイイってわかるけど、言語化できない。
コトハがさっき言ってた「内訳」にヒントがある気がする。
コトハ:あぁ、あれはね。
この間、リモートの合間に、スーパーに行ったのよ。
いつもはお年寄りが多い時間帯だけど、お客さんの平均年齢が、
ぐっと若くなっていて、「夏休みだなぁ〜」なんて思いながら、
レジ待ちの列に並んでたのね。
そしたら、しれっとお年寄りがレジ前に横入りしてきて。
まぁ、お年寄りだし、どうぞって気にしてなかったのだけど。
連れのお孫さんらしき青年が、
「違う、列こっち。」
って、おじいさんを列の後ろに促したのね。
なんかその言い方が、スマートで、関心したの。
間違いを指摘しつつも、おじいさんへの愛はある。
サンポ:「罪を憎んで、人を憎まず。」だっけ?
悟ってるわ。
コトハ:なんだか、反省したわけよ。
私はお年寄りだから優先したというのではなくてね、
「お年寄り」というのは私たちより一回り以上年配ということで、
使った言葉であって。
ハンデのある方を優先したとかでもなくて。
その方、アロハで、短パンで、ビーサンの。
いわゆる湘南エリアの富裕層に見えたから、
「仕方ないな」って、横入りするよね、そういう人。
って思ったけど。
それって、すごい先入観じゃない?(笑)
サンポ:時代劇に例えると「大殿なんだから横入りするよね」的な(笑)
クロミ:うわぁ、それ、我々、子供のころから時代劇(テレビ)で、
刷り込まれてるやつな〜(笑)
コトハ:それそれ、ゴールドのブレスレットとネックレスしてたからさ。
サンポ:(笑)私もそれ、コトハと同じこと思うわ。
この人にむかつくだけ無駄だって。
コトハ:たかがスーパーの横入りだし、他人だしね。
相手が身内だとまた話が違うって思ってて。
例えば、別の日のスーパーでは、
70代くらいの女性が「どうして何度言ってもわからないの?」
って、旦那さんに声を荒げていて、
あぁ、わかるわかる。「どうして?」って思うよねって。
サンポ:子供が何度言っても散らかすとかに始まり、身内だと
えんえんとそんなことあるよね。
エカキ:介護している時そういうのあったなぁ。
ついね、相手はもう弱っているのに、
「母なんだから、それくらいわかるよね、できるよね。」
って、イラついている自分も情けなくて・・・
そのうち、その「期待」が、剥がれるんだよね。
クロミ:日焼けした後、皮がむけるみたいに。
サンポ:そうそう、苦しいから。
期待するから苦しいって気づいて、相手への期待を手放す。
エカキ:私たちはそうやってきたけど。
若君は日焼けする前に、無駄な期待は要らない、って
わかってるところが、カッコイイ。
コトハ:若者の姿にヒントがあって、
学び直しの必要性を感じるよ、
大殿と若君の間で、行き詰まり(笑)
クロミ:私のイメージでは、「大殿」は昭和の権化。
高度成長とかバブルのエスカレーターに乗れてた人たち。
私はその「昭和」に対して、ちょっと嫌悪感がある。
昭和レトロを懐かしむ同世代や先輩もいるけど、
窮屈で重苦しいイメージが先行する。
でも、若い世代や外国からの観光客が
「昭和レトロ」を楽しむ視点からは、学ぶことが大きい。
エカキ:昔は、オリンピックを白黒のテレビで観戦してたんだよね。
サンポ:カラーテレビといっても、今じゃ考えられない画質と音声でね。
クロミ:あのノイズが私の中に記録されているのかも。
コトハ:大殿と若君には世界が違って見ているのはわかるんだけど、
その間で、どっちつかずな自分に、収まりの悪さがあるの。
サンポ:「おさまり」ね。
物が片付かないとか、ぐるぐる思考とかをやめるには、
減らすことも大事だけど、アドレスを決めるのが肝要。
「置ける」と「おさまる」は違う。
おさまりがよければ、量は問題じゃない。
デザインもそうだけど、
少ない物でも、おさまりが悪ければ余白がないのといっしょ。
逆に、物が多いとしても、全てしっくりおさまっているなら、
心地良い。
クロミ:ミニマリストからしたら、なんらかのコレクターの部屋は、落ち着
かないだろうけれど、コレクターにとっては、集めているその一つ
一つが愛おしくて、その配置にもこだわりがあるだろうから、パラ
ダイスよね。
エカキ:本当の自分を探してるのって、居場所を探してるんだろうね。
自分の心や身体が、おさまるところ。
コトハ:置き場所はどうにでもなるけれど、
おさまるところってのは、なかなかね。
おさまってないと、次のことも何も考えられないっていうか。
サンポ:「気がすむ」にも近いのかも。
スポーツ選手が、現役を引退する時。
らぶっていたものが、おさまるのかな。
エカキ:それは、金メダルとか、記録とか、それそのものではなく。
そのひとにしかわからない、何かなんだろうか。
クロミ:他人にはわからないけど、「尊い」ってことはわかる。
コトハ:おさまって、そしてまた、転がっていって、
またどこかにおさまっての、繰り返しか。
サンポ:ずっとね。
・・・
おそらく今しかできない友人たちとの雑談を書き留めています。
読んでくださってありがとうございました。
今日も良い一日を、または今日もお疲れ様でした。