『スポーツメーカーからJFA』のキャリア形成とは
ヴェルディカレッジ第14講では、公益財団法人日本サッカー協会の字室彰人さんをゲストとしてお招きしました。スポーツメーカーからJFAに転職したキャリアについてや、「クラブ」とは違ったスポーツ業界でのお仕事について話していただきました。
執筆
メディアプロモーショングループ:山野竜晟(2期生)
講師紹介
字室彰人さん
学生時代ヴィッセルカレッジに通っており、新卒でアシックス入社。
現在は、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)に勤務。
アシックス勤務時代
新卒でアシックスに入社した字室さんは、アシックスを選んだ理由を2つ挙げました。
1つ目は、様々な職種にチャレンジできるという点です。就活をする際、明確にやりたいことは決まっていませんでしたが、自分の可能性を狭めることなく、いろいろな職種にチャレンジできる環境を探しました。その中でメーカーなどが候補に挙がり、アシックスを選ぶ理由となります。
2つ目は、アシックスの理念に共感したことです。企業を選ぶ際、上司の方や働く環境は実際に働いてみないと分からず、自分で選択することは出来ませんが、働く上で目指すべきところ、すなわち理念は選ぶことが出来ると考えたと言います。そのために、企業を選ぶ際には企業理念やビジョンを見ていました。
以上の理由により、新卒でアシックスに入社したのです。
入社理由で挙げていた「様々な職種にチャレンジ出来る」という点では、最初に営業担当となり、その後商品企画のマーケティングとマーチャンダイジングの両者を担当。多くの専門業務を経験出来ました。特に商品企画の担当をしていた頃は、様々な業務があったため非常に大変でしたが、自分の考えたアイデアが形となり人々の喜びに貢献出来たことは、1番のやりがいだったと言います。
アシックスでは入社理由にあったように、理念に基づいて働くことができ、若いうちからマーケティングの上流から下流まで経験することが出来ました。また同僚や上司に恵まれ、福利厚生、研修などの制度も充実していて、とても良い環境でした。
JFAでの現在
ここからは、現在も勤務されているJFAでの活動に触れていきます。
JFAに入局した理由の1つは、アシックスに入社した理由と同様に理念の共感です。そしてもう1つは、コンテンツホルダー側での経験をしてみたかったことでした。これまではスポンサー側として働いてきて、逆の立場に立つことで、これまでの経験を踏まえてやれることも多く面白そうという思いからコンテンツホルダー側で働いてみたいと思ったそうです。
字室さんはマーケティング部を担当されており、スポンサーシップに携わる業務を行っています。JFAに勤務されてから、まだ長くありませんが、日本代表の2020新アウェイユニフォームローンチは、印象に残る業務だったと語りました。
JFAに勤務してみて感じたことして、日本No.1のスポーツコンテンツを扱うことの責任感と楽しさを挙げました。その中でも、自らの意思があれば新しいことにチャレンジ出来る環境であると言います。また他にも、大半の人が中途入局であるため、様々な経験をしてきた人たちと仕事が出来ることも入局して良かった点として挙げました。
まとめ
最後に字室さん自身が私たちと同年代の22歳の自分に伝えたいこととして以下の2つのメッセージを頂きました。
「自身の心と身体を大切に生きること」
社会人になると社会性がより強くなり、自分の素直な気持ちが忘れがちになることがあります。そのため、これから社会人となる学生には常に自分の素直な心と身体の声に耳を傾けてみることをお勧めします。
「仕事・家庭・趣味のバランスを保つ」
仕事をすることは大切ですが、仕事だけが人生ではありません。
これまでのキャリアにおいて、営業から商品企画という業務まで、コンテンツホルダー側とスポンサー側、有形商材扱うことと無形商材を扱うことなど、様々な経験をしてきた字室さんのお話は、学生たちにとって多くの学びになりました。
今回、佐川さんが学生時代に所属していたヴィッセルカレッジの繋がりから、スポーツ業界で活躍する字室さんをお招きしましたが、ヴェルディカレッジ生もスポーツ業界に限らず、様々な業界で活躍し、ヴェルディカレッジの縁で将来的に何か繋がることが出来たらいいなと思います。