Collable周年祭に参加して改め感じた、インクルーシブデザインの重要性【前編】
Collable(コラブル)が行った5周年イベントのレポートを、参加者の方に寄稿をしていただきました!寄稿してくださったのは株式会社フリーセルの相模さん。フリーセルさんとは毎月19日(インクルーシブの日)にインクルーシブWebデザインの勉強会を行っています。その勉強会にもご協力いただいている相模さんからのレポートです!
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こんにちは!株式会社フリーセルの相模です。
今回素敵な機会をいただき、Collableさんの5周年の周年祭に参加させていただきました。その内容があまりにも意義深く、今後どの業界のどの規模の企業にとっても必要になる考え方だと思ったので、私の言葉でより多くの人に共有がしたくなりました。
その方法を考えていたとき、イベント主催のCollable代表の山田さんから直接記事作成のオファーを頂いたので、喜んで受けさせていただき、今回の記事作成に至りました。この記事では、以下の目次に分けて紹介が出来ればと思います。
目次
1.Collableさんについて ←この記事ではここについて
2.インクルーシブデザインとは ←この記事ではここについて
3.今回のイベントについて
└概要
└タイムスケジュール別レポート
17:00 開場、受付スタート
17:30 オープニングトーク
18:15 スペシャルトーク session.1
「こどもと多様性:学校でつくる遊びと関係性」
19:00 スペシャルトーク session.2
「おとなと多様性:インクルーシブデザインのこれからの可能性を語る」
・彼らが語るインクルーシブデザインとは
・インクルーシブデザインと混同して考えられがちな言葉との比較
・インクルーシブデザイン事例
4.参加してみての感想
*前編は1~2、中編はsession1、後編はsession2~に掲載します。
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1、 Collableさんについて
まずはじめに、まだCollableさんについて知らない方もいらっしゃると思うので、私からみたCollableさんを簡単にご紹介したいと思います。Collableさんは、多様性・ダイバーシティをキーワードとし、「どんな人でも豊かな関係性が絶えない社会をつくる」活動をされています。
代表の山田さんを中心に、具体的にはインクルーシブデザインという方法を活用しながら、様々なワークショップを開催し、2018年現在で企画数は100回以上、参加人数は5000人以上にのぼるとのこと!
私も何度もCollableさんのワークショップに参加させていただいていますが、耳にするたび、とても暖かい気持ちになるCollableさんの2つの要素があります。
まず一つが合言葉です。
Collableさんでは【「ために」から「ともに」へ】という合言葉をいつも使われています。Collableのスタッフさんにお会いして聞かなかった日は一日もないくらいです。
これは何か課題が生じたとき、誰かの「ために」という一方通行の考え方ではなく、「ともに」解決していこうと双方向に考えることで、今まで誰も予想できなかった面白さ楽しさを発掘し、価値を残していく。それが身近になることを祈って、合言葉として使われているそうです。
二つ目に、「Collable」という組織の名前の由来です。
Collableの由来は、ハグする包み込むという意味の「Coll」とそれを可能にしていく「able」という想いを込めてつけられています。「ために」から「ともに」という合言葉のもと、インクルーシブデザインのワークショップを通じてより多様な人達を包み込む(Coll)ことを可能に(able)していく。
なんて暖かい言葉なんだろう、といつも思っています。
2、インクルーシブデザインとは
記事では何度も出てきている「インクルーシブデザイン」という言葉ですが、日頃の中では耳にすることも少ない言葉だと思います。
当日来場者限定にプレゼントしていただいた、Collableオリジナルの"Inclusive Design"の冊子によると
特別なニーズのある人に、デザインの初期段階から参加してもらうことで、多様な視点を手がかりに、より包括的なデザインを模索する、デザインの考え方と手法です。
高齢者や障害のある人などは、これまでデザインのメインターゲットとして考えられにくい存在でした。しかし、インクルーシブデザインはそうしたマイノリティの人たちの眼差しこそ、創造性を引き出すヒントを得てくれる存在とみて、パートナーとして「ともに」デザインをすることを目指します。
インクルーシブ(Inclusive)とは、日本語で「包摂」という意味を持ちます。ともにデザインを考えてくれるパートナーになるマイノリティの人たちをリードユーザーと呼ぶことが多いです。これは「気づきをリードしてくれる存在」という意味をもちます。
ポイントは、個別のニーズに応えることではなく、個別のニーズから多様な視点を得た上で、自分自身も嬉しい包括的なデザインを目指すことです。
そもそも、インクルーシブ(Inclusive)という言葉の意味をまず考えてみると、排他・排除の意味を持つExclusiveという、対称的な言葉が見えてきます。
インクルーシブ(Inclusive:包括)
⇕
エクスクルーシブ(Exclusive:排他)
実際に世の中にある様々な「デザイン」は、ある側面から見ると、誰かを排除してしまう可能性があるものもありました。だからこそインクルーシブデザインは、あるテーマから排除されてしまいがちだった人たちも含めて、包括的なものが出来るようにデザインする、という考え方で進みます。
こうして「インクルーシブデザインとは何か」を見ていくと、より多くの人たちを対象とする包括的なものが出来るように、メインターゲットから排除された方と一緒にデザインしていく、という考え方も含まれています。
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今回はここまでです!
次回はいよいよ、イベントについてのレポートです!お楽しみに!
コラム執筆:相模 和恵 編集:栗野紗也華 撮影:加藤甫
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