5月5日、端午の節句に見る陰陽の秘密
昨日は5月5日、こどもの日、端午の節句とも呼ばれる日でした。
皆さんのご自宅では何かお祝いをされましたか?
我が家ではこの日にふさわしい(?)ハプニングが起こりました。
なぜ5月5日にお祝いをするのか?
私たちの生活の中には、古くからの慣わしとして自然に溶け込んでいる様々な行事があります。
例えば、3月3日のひな祭り、5月5日の子どもの日、7月7日の七夕など。
こうした、奇数の重なる日を”節句”としてお祝いをする風習が古くからあります。
これがなぜなのかを、ご存知ですか?
ここには、古来から人々が信奉してきた陰陽の理(ことわり)が反映されています。
陰陽バランスを整えて健やかに
中国から入ってきたと言われる陰陽理論。
物事は全て陰と陽から成り立っている、という自然哲学です。
男女、昼夜、左右など、陰と陽の要素のバランスによって、その性質が顕われると考えられています。
この陰陽理論では、奇数が陽、偶数は陰。
そして、3月3日や5月5日など、奇数ならびの日は特に”陽”の性質が強くなると考えられているのです。
"陽極まりて陰となる"
陰陽理論の一つの法則に、"陽極まりて陰となる"というものがあります。
それは、陽が強すぎると陰に転じてしまう、ということ。
これは、物事が常に陰陽のバランスの流転によって存在している、ということを示しています。
そして、陽が極限まで強まると陰のもの、つまり、邪を呼び込みやすくなってしまう、ということを昔の人々は恐れました。
それで、この陽の強い奇数が二つ並ぶ日に、禍を呼び込むことがないようにと、その時期の草花を使ったお供物をするなどして、神様にお祈りをした風習が今でも残っているというわけです。
端午・菖蒲の節句
午というのは文字通り正午、日の最も高くなる時間や時期を示します。
その”端”を発する、つまり夏に入りゆく立夏がちょうどこの5月5日に当たります。
午(うま)の月である五月の最初の五・午(うま)の日。
よもぎを使った柏餅やちまき、菖蒲湯も、端午の節句の代名詞ですね。
菖蒲=尚"武"の節句ということで、子どもの中でも特に男の子がすくすくと成長して武に秀でるようにと、鯉のぼりを飾ったり、しまっていた甲冑の虫干しをしたりする、というのが端午の節句の始まりのようです。
菖蒲自体にも厄除け、薬湯のハーブ効果があり、吊るして厄除けにしたり、お酒に混ぜて飲んだりという使われ方をしていました。
私も小さい頃は毎年、祖母が実家に生えていた菖蒲を使って用意してくれた菖蒲湯に浸かっていました。あの独特の香りが今でも懐かしく思い出されます。
今年の我が家のこどもの日
我が家では、去年生まれた息子のために祖父が買ってくれた兜を早々に飾りました。
(娘は幼稚園の生活発表会で演じた桃太郎の装い🍑)
そして、こどもの日の夕飯にはこちらが登場。
兜型の春巻き✨
”食べトレ”という陰陽を取り入れた子ども達の食事を提案している、かわのさやかさん考案のレシピを参考にさせて頂きました。
兜の中身は子どもの嗜好に従って、春雨ならぬジャーマンポテト。
手軽にこどもの日気分が味わえる嬉しいレシピでした✨
デザートは午前中にお姉ちゃんが作ったチョコレートマフィン。
ところが、これを作っている最中に大ハプニングが!
チョコレート生地を湯煎中に、そのお湯がこぼれて弟くんの背中を直撃!
きゃ〜!!!! (ママ、肝を冷やしました...)
火傷のケア:ハーブの効能
すぐに流水で冷やしたお陰で、赤みが多少残る程度で事なきを得ましたが、その息子くんの火傷ケアに活躍したのもハーブ達でした。
よく流水で冷やした後に、最初に塗ったのは、ラベンダー。赤ちゃんなので、ベースオイルでごくごく薄くまで希釈して塗布します。
ラベンダーは、消炎効果が高く、火傷によく効くレスキューハーブ。
その後に、よもぎの繊維質であるお灸の”もぐさ”を燃やさずにガーゼで湿布。
落ち着いた頃に、軽くお灸をしました。
端午の節句とゆかりのある”よもぎ”も消炎効果が非常に高いハーブです。
ちょっとした怪我や出血によもぎを揉んで当てる、といった民間療法を体験された方もいらっしゃるのではないかと思います。
火傷にお灸?
それにしても、火傷にお灸ってどうなの?と思った方もいらっしゃるのでは?
火に火を加える???
実は・・・ここでも陰陽理論が適用されるのです✨
"陽極まりて陰となる"
炎症部分にお灸の熱を加えることで、陽が極まって陰=冷却効果が生まれるわけです。
ですので、捻挫などにもお灸が効くのですよ。
(温めるお灸と冷ますお灸とは、施灸方法が少し異なるので注意が必要となります。)
陰陽理論を活用して、現代生活をより健やかに✨
陰陽理論は、自然の理(ことわり)をわかりやすく解説するものの考え方の一つです。
とてもシンプルな考え方を少し意識するだけで、簡単に生活の中にある様々なバランスを整えることができます。
これから暑くなる夏、そしてその前にくる梅雨の季節も、陰陽理論をうまく活用して乗り切りたいものですね。
そんなトピックもまた取り上げて記事にしていきたいと思います。
*見出し画像はpoconenさんの気持ち良さそうな鯉のぼり写真を拝借いたしました。ありがとうございます。