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『野田ともうします。』 日本・テレビドラマ

日本/テレビドラマ/2010〜2013

去年の2月に偶然見つけて、なんとなく面白そうで録画しておいて、しばらく放置していた。どうしてあのタイミングで10年以上前のミニドラマが深夜に一挙再放送されたのか理由は知らないが、おかげでまた一つ面白い作品に出会うことができた。

1話5分。原作の漫画があるらしい。埼玉にある東京平成大学文学部ロシア語学科の一年生、野田さんが主人公。手影絵サークル所属(部長と副部長と野田さんしかいない)。主演は江口のりこ。はまり役だった。これだけ聞いてもすでに面白そうだと思うのは、私だけではないはず。

主人公を固める脇役もみな面白い。
人物描写も出来事ももちろんドラマ仕立てにデフォルメされているのだけれど、現実にこういうことってあるな・・・と思うことがちょこちょこ出てきて、野田さんはじめみんな面白いので、毎回どこかで「グフッ」と笑いがこみ上げてしまった。

野田さんはとてもマイペースな人で、人の顔色を伺って行動するということが得意ではない(できない)ように見えるが、本人はおそらくそうは思っていない、もしくは気にしていない。化粧っ気がなくて、メガネに三つ編み、地味〜な色のスウェットに中途半端な色合いとシルエットのジーンズがお決まりのコーディネート。そういう流行り廃りと全く関わりないかのような外見も、あまり周囲の目を気にしない性格の現れなのだろう。
友達になってからも変わらず敬語で喋るようなちょっと融通の効かないところもあるけれど、人嫌いなわけではない。大学では手影絵サークルに入って先輩達にも頼りにされて楽しくやっているし、クラスにいくらか友達もできていて困った時には相談出来るぐらいの間柄にはなっている。ファミレスで接客アルバイトもこなしていて、職場の個性的なアルバイト仲間ともなんだかんだいって助け合いながら仲良くやっている。愛想はないけれど、社交性が皆無というわけでもなく、割とお喋り好きで、ブログに挑戦したこともある。優勝商品のテレビを狙って大学のミスコンに応募するような”野望”を抱き実行する行動力もある。

ちょっと変人みたいにドラマでは描かれていた彼女だが、こうして今彼女のひととなりを書いて見ると、なんか、ちゃんとしてない?
人に流されず、自己主張しすぎずに我が道をいく。野田さんはあまり空気を読まない人だけれど、何か言うにしても無神経なわけではないからか、はたまた天性の絶妙な匙加減なのか、ストレートな物言いでありながら人を傷つけるようなことは言わないので、周りの人に疎まれるようなことがない。飾り気がない分人柄も誠実にみえるので、人からも信用される。

野田さん、すごいじゃない。いいわよ、野田さん。私、野田さんが好きだわ。

1話5分の中にキュッと話がまとまっていて、小気味いい。もっとみたいなぁと思うけど、5分で終わるところがまたいいのだろう。
たまたま見つけて1日(10何話かあったかと思う)だけ録画したのだけど、実はあの時3夜連続一挙放送だったらしいと後になってから知った。みそびれたエピソードがまだまだ沢山あるということだ!

またテレビで野田さんに会いたいなぁ。

2022年視聴










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