蔵書点検という祭り-図書館の日々
僕は図書館で働いていた。
仕事自体はとても楽しかった。
いろいろあって辞めた。
辞めてしまった今だからこそ、本音を交えた話ができたらと思う。
年に一度の棚卸し
各図書館では、年に一度「蔵書点検」というものを実施する。その館に所蔵されている資料の実態を把握する作業だ。
たとえばデータ上では10万冊の所蔵があるが、資料の実物をカウントしていってそれが正しいかどうかということを調べるのだ。全ての資料にはIDが振られていて、「資料ID」や「資料番号」と呼ばれている。その