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 【論文レシピ】ベビーホタテと椎茸のピンチョス

東北大学COI-NEXT3拠点の合同シンポジウム(2024/10/10)の開催に合わせて作成しました。自然・食・健康の視点からウェルビーイングと持続可能性を考えることをテーマに、未利用魚の活用に繋がる白身魚をメインに開発したレシピです。
 
*クリームチーズと西京みそのディップが和と洋をつなぎます。秋らしく、ジャパニーズ・エディブルフラワーの菊花を散らしました。
 
【ベビーホタテと椎茸のピンチョス】
★材料(8個分)★
ベビーホタテボイル(生食用) 8個
ミニ椎茸  8個(通常サイズの場合は適宜カット)
バター 少々
ミニトースト・プレーン  8枚(クラッカーでOK)
クリームチーズ 30g
西京みそ(白みそ) 小さじ1
塩、胡椒     適宜(ハーブソルト等もおすすめ)
菊花 適宜
 
★作り方★
❶ベビーホタテに軽く塩、胡椒しておく。
❷ミニ椎茸は軸をとり、バターでソテーし、塩、胡椒する。
❸クリームチーズは室温に戻して練り、西京みそを加えてよく混ぜ合わせる。
❹ミニトーストの上に❸を塗り、❷をのせて❸を塗り、❶をのせてピンを刺す。
❺お皿に並べ、菊花を散らす。
 

本レシピで使用した食材に紐づく論文の紹介


ホタテ:タウリン

  • タウリンはアミノ酸の一種で、体内合成も行われるが、不十分であり、摂取が重要である。脳・網膜・心臓・生殖器に多く存在する. In vivo vitro(試験管内および生体試験)におけるタウリンによる老化(DNA損傷、ミトコンドリア損傷、慢性炎症、酸化ストレス)作用の抑制、人における糖尿病・肥満患者におけるタウリン減少、運動によるタウリンの上昇などの報告をまとめている.(JOSEPH MCGAUNN. Science. 2023 Jun 9;380(6649):1010-1011.)

  • タウリン欠乏症は、心筋症、腎機能障害、発達異常、および網膜神経細胞の重度の損傷に関連. すべての眼組織にはタウリンが含まれており、網膜、硝子体、水晶体、角膜、虹彩、毛様体で最も豊富なアミノ酸である. (Harris Ripps. Mol Vis. 2012:18:2673-86. Epub 2012 Nov 12.)

ホタテ:亜鉛

  • 亜鉛は不可欠な栄養素で、UKでは男女それぞれ9.5mg/7mg/日摂取が推奨され、25mg/日を超えないことを推奨。骨格筋・骨に存在し、ついで目の網膜脈絡の亜鉛濃度が高く、特に網膜色素上皮における濃度が高い.タンパク質の構造と安定性を維持する。多くの酵素の触媒因子でシグナル伝達に関与し、細胞分裂やアポトーシスに関与、また、免疫系に関与する.網膜における亜鉛の関与、亜鉛の摂取量と視機能に関する複数の論文を引用している.(Rosie Gilbert. Mol Nutr Food Res. 2019 Aug;63(15):e1801049.)

  • 亜鉛の摂取は、免疫系機能、DNA合成と細胞分裂、酸化ストレスからのDNA・タンパク質・脂質の保護、骨の維持、認知機能維持、生殖能力と生殖、脂肪酸の代謝、酸塩基代謝、ビタミンA代謝、視力の維持に関与すると結論付けた.(The European Food Safety Authority (EFSA) Panel 2009. https://doi.org/10.2903/j.efsa.2009.1229.)

  • AREDS(加齢性黄斑変性の大規模研究)はじめ、AMD(加齢黄斑変性)における複数のRCT(ランダム化比較試験)デ―タ、亜鉛含有のサプリメントにおける、AMDの進行予防効果、視力改善効果の報告あり. (Susanne Csader. Nutrients. 2022 Oct 13;14(20):4273. doi: 10.3390/nu14204273.) 

椎茸:葉酸

  • 大規模前むき観察研究において、葉酸摂取が多いとPOAG(開放隅角緑内障)の発症リスク下げる(ホモシステインレベルを低下させる効果). (Kang, J.H.; Loomis, S.J.; Wiggs, J.L.; Willett, W.C.; Pasquale, L.R. JAMA Ophthalmol. 2014, 132, 549–559.)

椎茸:カリウム

  • 40歳以上の7042の食事データから、食事中の充分なカルシウムの摂取は、高血圧の有無にかかわらず、緑内障のリスクの低下と関連があり、食事中のカリウムの摂取は、非高血圧集団における緑内障のリスクが低下することが分かった.(Yin Zhang. PLoS One. 2023 Oct 18;18(10):e0292883.)

  • 5321人の食事データから、食事中のカルシウムとカリウムは、糖尿病性網膜症のリスクを下げる.食事中のカルシウムとカリウムの四分位が高いほど、糖尿病性網膜症の頻度が低い.さらに、食事中のカルシウムとカリウムの量の増加は、糖尿病性網膜症頻度の減少と関連する.(Yuan-Yuei Chen. Nutrients. 2022 Mar 4;14(5):1086. doi: 10.3390/.)

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