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島根旅行記 神在月

 11月前半、日本中の八百万の神様たちと同じタイミングで、島根に滞在してきた。実は狙ったわけではなかったので、到着してから知って驚いた。カレンダー上では10月が神有月(神無月)だけれど、本当は旧暦換算して少しずれるようで、今年の神様の会議週間は11月10日からだった模様。

 島根で生まれ育った連れに、島根の東から西まで車を走らせて、案内してもらった。神様がやってくる入口とされる稲佐の浜の混み具合には、連れも驚いていた。「神様が入ってくるかねえ」なんていって、窓を開けながら脇の道路を抜けていった。

 今回、旅のなかで滞在した2つのお宿がよかったのでご紹介。

 1日目はJR松江駅から程近い「煎」。ビジネスホテルとゲストハウスを足して割ったような、さっぱりとしつつも落ち着く宿だった。朝日が入った共有スペースの隅っこで、コンビニ飯をいそいそと食べさせてもらった。1階のカレー屋さんの香りもたまらなかった。

共有スペース
お部屋のドア

 2日目は、美肌温泉で知られる玉造温泉街の「保性館」。創業300年、玉造温泉の始まりの宿という言い伝えもあるそう。かつては団体旅行客で賑わったんだろうなと思わせる、昭和と平成の狭間の空気を濃厚に据えた建物だった。夜ご飯は付けずに予約したのに、ご丁寧に布団敷きのスタッフさんが入ってきて、てきぱきと寝床の用意をしてもらった。人に布団敷いてもらうっていつぶりだろう。

フロント側のお土産屋さん
お部屋のドア
夜の玉造温泉街

 お宿があるから、遠くへ安心して出かけることができる。嬉しい限り。この2つのお宿は、地元の神様にも年末年始に帰ったときにオススメしておこうっと。


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