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私は、本が読めない

私は、本が読めない。

レポートや書類など
必要な情報を読み取ることはできるが、
物語を読むことが苦手。
作者の気持ちを考えたら
一言一句大切に読まなくてはと思い
20ページ読んで力尽きる。

本を読みたいと思う日もあるが、
次に読みたいと思うのは半年後。
半年前に読んだ本の内容を
覚えているわけはなく、
また20ページ読んで力尽きる。

20ページでは何も起こらない。退屈だ。

中学生のとき、朝読書の時間があった。
担任曰く「読書は大切」らしい。
毎朝10分間、読書をする。
読書の苦手な私は
昨日読んだ内容をちっとも覚えていないし、
10分間では大して話が進まない。
20ページの無限ループ。
とても退屈で苦痛な時間だった。

「読書をすると頭が良くなる」
「頭が良い人は皆、本を読んでいる」

学生時代、この言葉が私を苦しめた。

私は勉強が苦手な方ではない。
テストの成績はいつも上位で
勉強はできる方だったと思う。
だが、自信がなかった。
本が読めないからだ。

クラスの頭の良さそうな人は皆
いつも頭良さそうに本を読んでいた。
とてもかっこよくて羨ましかった。

そんなコンプレックスを抱えながら
大学を卒業し、社会人になった。

社会人になって同窓会があった。
あの頃、本を読んでいた人たちは
大学院に進学して研究をしていたり、
海外に留学に行っていたり、
企業でバリバリ働いていたり、
とても輝いていた。
あぁ、やっぱり本を読める人はちがう。

ふと先生に聞いてみた。
「先生、本読みますか?」
直ぐに答えが返ってきた。
「読むわけないやろ」
あまりにあっさりした返しに
声を出して笑った。

「読書をすると頭が良くなる」
「頭が良い人は皆、本を読んでいる」
と言ったのは、私だ。

私は、本が読めない。
だけど、映画が好き、花が好き。
私は、ハッピーだ。

#日記 #読書 #心のなか

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