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コピ・ルアク

普段コーヒーを飲まない私なのですが、たま〜に、喫茶店に赴いて、コーヒーをいただいています。短くて1年に1回くらい。長く空くと、3〜4年。今回、ふと思い立って、久しぶりに行きつけのお店(たまにしか行かないから行きつけとは呼べないかな、笑)に行ってきたのですが、なんと5年振りでした。

久しぶりすぎたので、今日はちょっと奮発しようかなって思って、コピ・ルアクを頼みました。
コーヒー飲んでる方はご存知だと思いますが、コピ・ルアクはジャコウネコの糞から集めた豆を焙煎したものです(もちろんちゃんと皮向いたり洗浄してありますよん)。だから、希少だし、高価なのです。

私はコーヒー通ではないので、香りの違いとか後味の違いとか、そんなにこだわりはありません。
ただ普通に美味しくいただくだけです。
でも、いつもお店で飲んでいたブレンドとはまったく違うな、っていうのは分かりました。
高価たかいから美味しいとかではないし、違いがわかる女なのかというとそうでもないし、でも、コピ・ルアク、その一杯が運ばれてきたときから、もう只者ではない空気感を纏っていて、特別な子なんだ、と強く感じました。食品もね、ちゃんとオーラ放つんですよ。

口にする前に、香りを楽しみました。
やっぱり特別な香り。私には、とても優しく丸みのある香りに感じました。
そして、ひと口。
苦味も強くないし酸味もあまりない。
なんだろう、特別なんだけど、とても親しみやすいこの感じ。

不思議ですよね、見たこともない動物の体内を通って発酵して出てきた物体を、誰が一番初めに拾って焙煎して飲んでみようって思ったんだろう。

お値段は外食一食分は遥かに超えてきました。
まあでも、普通のメニューもお値段上がっていたので、やっぱりこの数年の間に物価って上がったんだなぁ、なんて思ったりしました。


私はコーヒー飲むためと言うよりは、空気感を楽しみに喫茶店に行っています。
明かり、椅子の座り心地、BGM、ゆったりとしたお店の方の動き。とても安らぎ、寛げるのです。
こういう空間作りをしてくださっているお店の方に、ほんとうに感謝です。

ともあれ、今日は、いつか飲もうと思っていたコピ・ルアクをいただいて、温かさと幸せをたくさんもらって、素敵な午後になりました。

帰ってきてから1時間半くらいして、トイレに行ったのですが、お小水したらコーヒーの香りが立ち上ってきて、ちょっと笑ってしまいました。
ジャコウネコの体を通って、私の身体のなかも通って、出てきてまだ香る、強さ。そして、素直に香るまま排出した私の身体の仕組み。

ジャコウネコが何処に棲んでいるのかも知らないけど、今日、私たち、繋がったね。
小さな出会いの奇跡に、ありがとう。


読んでくださって、ありがとうございました。
また明日。
おやすみなさい。


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