世の中を囲碁のように読む。

普通の囲碁は、白と黒のプレーヤーが交互に石を置いて、19x19の点を多く囲って陣地が多い方が勝ちというゲームだ。基本的にどこから石を置いてもいいのだが、角っこの方が真ん中よりも陣地を作りやすいのでみんな四隅から順番に石を並べて、次第にお互いの陣地がぶつかり合い、取り合いが始まるのである。

マーケットも似ているなと思ったのは、例えば、囲碁の序盤では四方の隅に2,3個石を置いて「なんとなくこの辺が陣地になる」曖昧なエリアを作るのであるが、同じようにGoogleが作り出した超巨大なweb広告産業やappleが作ったスマホ産業も、それこそ最初の頃には本当に形ができるのかあやふやなものに過ぎなかったはずだ。

そうしたタイミングでは、すでに盤上のオイシイスペースに巨大な陣地を築いている企業は、「そんな場所で陣地を作れるわけがない」と思うし、「今の陣地の周りにある競合を潰す」ことの方に余念がない。そのほうが彼らにとってはリスクを抑えながら効率よく大きな陣地が作れるのである。

そうしてせっせとリスクを抑えている間に、誰も手をつけていない盤上で一気に陣地を作ってしまう覇者が現れる。そして気づいた時には新しく作った陣地から自分たちの陣営に切り込んできて、Amazonがウォルマートを凌駕するように入れ替わっていく。。

今は当たり前のように思える巨大な産業も、はじめはおぼろげな形しかないタイミングがある。そこに市場と呼べるほどの明確な境界があるのか、ないのかすらよくわからない、、、でも2、3個石は置けば広がるかもしれない。

だからそうしたおぼろげな形をちゃんと捉えて、戦況を判断する事はとても重要だ。今はまだくっきりしていない形でもほって置くといずれ大きな形になる。

自分の仕事や人生もそうだし、事業の戦略を考える時もそういうおぼろげな石や空きそうなスペースを探して、どうにか活用できないかを考えてみる。試しに碁石を1つ置いてみたり、小さな陣地を作ってみて広げる余地がありそうか、どんどん試してみたらいい。

今の時代だと、AI・IOT・医療・金融(ブロックチェーン)、あとインフルエンサーあたりがそうした曖昧な陣地ができつつある領域かもしれない。

どのタイミングでどのプレーヤーが陣地を取った!かを冷静に判断できる詳しい知識と経験を積んでいきたい。

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