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”羊飼いの暮らし”がテーマのノンフィクション小説【ワタシのshort review】
まずは作家の紹介から入ろう!
ジェイムズ・リーバンクス
1974年、イギリス湖水地方で牧畜に携わる歴史ある一家の長男として生まれました。幼いころから父親や祖父の背中を追って、1人前の羊飼いになることだけを目指して農場で親の手伝いに励んでいました。しかし10代半ばで学校を中退して、実家の農場でフルタイムで働くようになった時、父親との関係に亀裂が生じ、実家での自分の居場所を失うようになります。そんなときに著者は、当時の共同体では恥ずべき行為とまでみなされていた、本の世界に救いを求めるようになります。読書にふけるようになっていくうちに、彼は「羊飼いの仕事や湖水地方の美しさ」を愛したかつての小説家たちと出会うのです。読書を通じて共同体より外の世界へ飛び出し、自分の可能性に挑戦してみたいという興味が高まっていき、それは大学進学を目指す大きな動機となりました。ただならぬ努力の結果、彼は見事オックスフォード大学への進学を果たし、卒業後は故郷の湖水地方に戻り羊飼いを続けながら、ユネスコ世界遺産・持続可能な観光プログラムのアドバイザーをも務めるようになります。2017年にイギリス湖水地方が世界遺産に登録された時、その登録に貢献した一人が著者リーバンクスでした。
ここからは、私なりの整理と解釈を綴っていきます🖋
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