ラーメン半チャーハンとチャーハン半ラーメン
チャーハン+半ラーメンと
ラーメン+半チャーハンについて語ります。
この二つは似ているようで、実は全く性質が異なる。
どういうことなのか。
実はそもそもの出処が異なるのである。
みなさん
まず単品で注文したときのことを思い浮かべてほしい。
ラーメンを単品注文したときはどうだろうか。
テーブルに提供される食べ物はラーメンだけだ。間違いない。
次に、チャーハン単品をを注文したときはどうだろう。
そう、スープがついてくるのだ。
チャーハンにはなぜか100%の確率でスープがついてくるのだ。
スープはチャーハンにとって欠かすことのできない
重要な構成要素であり、必要十分条件である。
ラーメンにご飯がつくことはなくても、チャーハンにスープがつかないというのはありえないのだ。
この存在は、チャーハンという最初から最後まで味の変わらない単調な食べ物をいかにスムースに流し込んでいくか、
緻密に計算され、これが存在しないと
途中で食べるのが苦しくなってしまうのだ。
もちろん紅生姜といった香の物でアクセントをつける場合もあるが
やはりスープが進む。
では、次だ。
「チャーハン+半ラーメン」における
半ラーメンについて考えてみよう。
このセットを注文した場合、
チャーハンにプラスして、スープと半ラーメンがついてくることは無い。
チャーハンには半ラーメンがつてくるのみである。
そう、スープが割愛されているのだ。
これが意味するところとは?
お気づきの方も多いと思うが、
半ラーメンはスープの延長線上にあるものなのである。
そう、半ラーメンは限りなくスープに近いラーメンなのである。
スープは割愛されたのではなく、同化したのである。
ラーメン+半チャーハンに話を移そう。
今度はこちらはラーメンがコンテクストの軸になる。
そこに半チャーハンを加えるとどうなるか。
そう、ラーメンだけでは空腹を満たすことができない若者や労働者に向けて発案された
「ラーメンライス」という食べ物がそもそもの起源。
その世界におけるごはんの存在というものは、
あくまでラーメンを補うカロリーという名の満腹感。
ごはんは、ラーメンを食べながら、ラーメンのおかずともいえるような立ち位置で食されていくカロリーと咀嚼の楽しみ。
麺大盛りではなく、あえてラーメンライスにすることで、
白米に染み込むスープを楽しむ
昇華型ソリューション。
そこに、さらにライスの代わりに半チャーハンということだ!
これは、つまりラーメンライスでは飽き足らずにチャーハンにしてしまえ、というワンパクドキドキ食いしん坊スピリットによる発案が起源!
チャーハンは、ごはんの上位互換であり
USBケーブルとUSB-Cケーブルとの関係性に近い。
テーゼとアンチテーゼによるアウフヘーベンが、己のリビドーを刺激し、形而上学的にその存在を有義なものに押し上げることになるのだ。
さあ、もうそろそろみなさんも、お分かりいただけていると思う。
ラーメン+半チャーハンと、チャーハン+半ラーメン、
それぞれ出処が異なるのだから、それぞれの存在意義が異なるというわけなのだ。
これからは、注文するときは細心の注意をはらって臨んで頂きたい。
ところで、ここまで書いておいてなんなんだが、
私は、どっちでもいいから好きにすれば?という思いではある。