珈琲吹太

読んで笑ってコーヒー吹いて、あなたのキーボードがいつか壊れますように。 真剣に読んではいけません。苦笑、失笑の世界へ。 人生という時間は、命をかけた暇つぶしである。

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最近の記事

不妊治療当日の男性側の空気感

晩婚化が進み、不妊治療に通うということは珍しいことでもなくなり、 いまや、恥ずかしいことでもなくなった。 筆者もかつて人工受精というものを行なった組だ。 (ちなみに私は旦那の方だ。) 現在は二人の子供に恵まれている。 人工受精として授かった命なのか、それとも通常の営みの中で授かった命なのかはわからない。 というのも、うちの夫婦の場合には、幸いにも医療の手を借りなくても授かる可能性がゼロではなかったため、完全に治療だけに頼るだけでなく、打率を上げるためにも、営みも行なってい

    • アボカドとアボガドを巡る語

      アボカドという食べ物がある。 綴りはavocadoだ。 たしか、いまから30年ほど前、 日本に出回り始めたときには、 なぜか「アボカド」ではなく、 「アボガド」という「カ」が「ガ」になって呼ばれていた。 だから、その時期を生きてきた世代にとっては、 アボカドではなくアボガドで定着した。 いまでもアボガドという人は後をたたず、 この国際社会において、日本は暗雲を落としている。 この現象は、 日本人がよくやる外来語を勝手に自国語にする病の典型だ。 カスティーリャをカステラ

      • 渋柿が甘い柿になるメカニズム

        柿の美味しい季節だ。 しかし、世の中には「渋柿」という甘くない渋い柿が存在する。 都市生活者にとっては 日常出会うことはなかなか難しい。 スーパーに並んでいる柿は全て甘い柿だからだ。 しかし、ちょっと郊外に足を伸ばせば、 そのへんの民家の軒先にいくらでもなっている。 見分け方としては、たくさん実っているのに 鳥にやられていないものは渋柿である可能性が高い。 私も子供の頃に何度か食べたことがある。 これが本当に渋い。 見た目からは想像がつかない渋さだ。 とても食べられた代物

        • やきとりはタレか塩か問題

          やきとりはタレで頼むか、塩で頼むか問題。 これは味そのものの次元を超えて、 複雑な心理戦である。 本当はタレで食べたかったのに 通ぶって「塩で」 と注文してしまった経験はないだろうか。 なぜか、大人になると 塩で食べる方が「通」っぽい。 塩と言うことで、相手にマウンティングする人が実に多いのだ。 確かに、良い素材を使って 上手に焼かれたやきとりは 塩で食べると本当に美味しい。 噛むほどに肉の旨みが口いっぱいに広がり、 塩がその味わいをより強く後押しする。 あの美味しさ

          悩ましきモリカケ問題

          わたしはいま モリカケ問題に頭を悩ませている。 そう、大晦日の夜はモリそばにするか、 カケそばにするかという問題だ。 これは安倍さんの問題よりも切実な問題だ。 大晦日の夜は、毎年紅白歌合戦を見ながら、  お酒をちびちびやり、 ちょっと良いお肉やお刺身、 天ぷらなどをつまんで過ごす。 一年の労を自らねぎらい、 美味しいご褒美を自分に与える。 今夜だけは多少飲んでも文句は言わせない。 紅白も終盤を迎える頃には 大概出来上がっていて、 つまみだけでまあまあ満腹満足 という状況

          悩ましきモリカケ問題

          ねぎラーメンはなぜ高いのか。

          今日はネギラーメンについて解説しよう。 通常のラーメンにもネギは薬味として少々入っているが、 ネギラーメンにはよりたくさんのネギが入る。 ネギラーメンの場合には、白髪ネギのような繊維にそった切り方が行われ、 唐辛子や胡麻油などであえたものになることが多い。 ノーマルラーメンに浮いている小口切りのネギとは異なり メインの具材として存在する。 価格もそれなりに高くなることが多い。 昨今では、ネギ入れ放題の店も出てきたことで ネギラーメンの地位が下がってきており、 「無料で入れ

          ねぎラーメンはなぜ高いのか。

          とろとろ系オムライスについて

          オムライスとはご存知の通り、 チキンライスなどのご飯を薄く焼いた卵で巻いた 一手間加わった料理だ。 オムレツとライスの融合。 舶来文化を 「なんでも自国の文化に取り入れてしまう病」により 発明された日本料理である。 この料理は、美味しさもさることながら、 わざわざ「包む」という行程を組み込むことにより、 見た目の楽しさが加わることになり、 ちょっとしたワクワク感を伴う。 ここ近年においては、 半熟オムレツを作り、包丁で切れ目を入れて、 トロトロの卵がご飯の上からかかり、 デ

          とろとろ系オムライスについて

          古い旅館のトイレのビニールスリッパが小さすぎる件

          今日は 「古い旅館のトイレのビニールスリッパが小さすぎる件」 について これは、日本旅館研究連合会の議題の中でも 長年議論されてきた件だ。 みなさんも経験がないだろうか? なぜかトイレのスリッパが小さすぎるということに。 昔の日本人はいまよりも小柄だったとはいえ、 それにしても小さすぎる気がする。 私は足のサイズが27cmと比較的大きい方になるから 尚のことそれを感じるのかもしれないが その大きさを差し引いて想像したとしても やはり、多くの日本人にとってワンサイズ小さいはずだ

          古い旅館のトイレのビニールスリッパが小さすぎる件

          世界一美味しい卵かけごはんの食べ方

          最近周りでは卵かけごはんが熱い。 私の交友関係においては、 料理人、料理家、研究家、コーディネーター、アナリスト、醤油醸造家、万太郎さん、生産農家、メーカー開発担当、伝道師、シューマニスト等々といった、 一流の食のプロフェッショナルたちに囲まれている。 そんな彼等が発信する卵かけごはんの方法論は、 実に知的で素晴らしく、美味しそうに感じる。 しかし残念ながら、 私から見れば全て間違っている。 卵をどんな溶き方で混ぜ、 どんな銘柄の醤油をどのタイミングで入れ、 米はどうい

          世界一美味しい卵かけごはんの食べ方

          クリームシチューにはご飯かパンか(CSGP論争)

          クリームシチューを ご飯と一緒に食べる行為について。 これは長らく議論されてきた。 パンが合うのかご飯が合うのかいまだに決着がついていない問題、 いわゆる「クリームシチューごはんパン論争(CSGP論争)」だ。 現在クリームシチューは パンと食べる派とご飯と食べる派で 意見が分かれ、両者一歩も引かない。 さながら関ヶ原の合戦の様相を呈している。 まずはパン派の意見だ。 そもそもシチューというのは 舶来のパン食文化の食品である。 だからご飯と食べるのはおかしいということだ。

          クリームシチューにはご飯かパンか(CSGP論争)

          スパゲティ、パスタ戦争

          パスタとスパゲティに関して物申したいと思う。   私が子供の頃は、 パスタという言葉はなく、 イタリアの麺、ああいう食べ物は全てスパゲティだった。 味噌醤油文化の日常において、 時々出てくるトマト文化の非日常感は、 子供心に少しワクワクする食べ物であった。   しかしいつの頃からか、 パスタという言葉が流行りだし、 スパゲティという言い方は影を潜めてしまった。 女性を食事に誘う時、 「スパゲティ屋に行かない?」というより、 「パスタ屋に行かない?」と言う方が 何故かオシャレ

          スパゲティ、パスタ戦争

          うな重という行儀の悪い食べ物

          うな重というのは、実に行儀の悪い食べ物である。   そもそもお重というのはだ、 昔の貴族やお殿様が行楽の際に ご馳走をお重に重ねて持っていったものである。 やんごとなき身分のものだけに許される入れ物だ。 そんな高貴なものに、直にご飯を敷き詰めて、 脂っこいうなぎを乗せ、 さらに醤油とみりんで煮詰めた甘ったるい タレをドバドバとかけて、 それをお重ごと食べるなど、まったくもって不謹慎である。 全然イケていない。 だめだだめだ!   想像してみてほしい。 あなたは、行楽先で立派な

          うな重という行儀の悪い食べ物

          ニラレバとレバニラ

          ニラレバとレバニラはどう違うのかという声をいただいたので 解説をしたいと思う。 一般的に言われているのは、 中国ではニラレバ表記で日本ではレバニラ表記。 医食同源を食の起源とする中国ではニラが先にくる。 いまでも「韮菜炒牛肝」という名前である。 対する日本では、具材のメインである肉系を先に出すべきということが 人々の間で一般化され、レバニラになったということだ。 しかし歴史的に見れば、 バカボンのパパが「ニラレバの反対はレバニラなのだ」と 衝撃的な発言したことに端を発し

          ニラレバとレバニラ

          ラーメン半チャーハンとチャーハン半ラーメン

          チャーハン+半ラーメンと ラーメン+半チャーハンについて語ります。   この二つは似ているようで、実は全く性質が異なる。   どういうことなのか。 実はそもそもの出処が異なるのである。    みなさん まず単品で注文したときのことを思い浮かべてほしい。 ラーメンを単品注文したときはどうだろうか。 テーブルに提供される食べ物はラーメンだけだ。間違いない。 次に、チャーハン単品をを注文したときはどうだろう。 そう、スープがついてくるのだ。 チャーハンにはなぜか100%の確率で

          ラーメン半チャーハンとチャーハン半ラーメン

          難易度高いカツ丼という食べ物

          カツ丼という食べ物は、 実に難易度の高い食べ物だ。 欲望の駆け引きと、緻密な計算が必要である。 カツとご飯、 どちらが先になくなってもいけないのだ。 このバランスが難しい。 最後の一口に最後の一切れのカツとご飯を同時に入れることで、 華麗なるフィニッシュを迎える。 途中で食べながらご飯の減り具合を 一口づつミリ単位で調整しながら、 追い込んでいく。 これはもはやアスリートの境遇そのものだ。 常に緊張が漂い、会話も少なくなる。 一瞬の気の緩みで、 ご飯が余ってしまうこと

          難易度高いカツ丼という食べ物

          罪深きトンカツ屋

          トンカツ屋とは実に厄介なお店である。 なぜなら、 千切りキャベツがおかわり出来るのが ほとんどであり、 さらに、ご飯のおかわりや、 味噌汁のおかわりまで無料の店も珍しくないからだ。 通常、飲食店というのは、 目の前に出された量のものだけを食べるものだ。 大盛りを希望するなら事前に申告する必要がある。 例えば生姜焼き定食であれば、 皿に盛られた肉や野菜、付け合わせなどを まずは視覚で把握し、 何をどのくらいのペース配分で食べていくか、 脳内シミュレーションしながら食べるであ

          罪深きトンカツ屋