無音が1番カッコイイことを「THE FIRST SLAMDUNK」の爆音上映が証明してしまった
ライブハウス出身の私は「爆音」が大好きである。
とにかく音がでかけりゃでかいほど、特にベースとドラムが轟音であればあるほど、地鳴りすればするほどロックキッズの血が騒ぐ。
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今回アクアシティお台場で期間限定開催の「爆音映画祭」に行ってきた。
これはお台場で上映される全ての映画が爆音仕様になるのではなく選ばれし作品のみ上映される。
今回は「RRR」「BLUE GIANT」「アイドリッシュセブン」などミュージカル映画を中心としたラインナップに混じり、スポーツ映画である「THE FIRST SLAMDUNK」がピックアップされた。
しかし異質とは思えず、むしろ”選ばれて当たり前”だと思っていた。
「THE FIRST SLAMDUNK」はCG技術もさながら、音楽・音響も評価されている証拠である。
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館内に入ると、爆音上映のため前3列は座席販売はされていなかったがほぼ満員。公開半年経った映画とは思えない盛況っぷりである。
ドルビーやIMAX、川崎チネチッタのLIVE ZOUNDなど、映像技術や音響に定評のある映画館には足を運び、もちろんそれぞれの良さがあったのだが、個人的な好みとして、音楽が好きな私にとって爆音上映はダントツで好みだった。セリフや効果音の粒が一つ一つ大きく感じた。
コートでボールが跳ねる音、ゴリや河田のようなフィジカルの強い選手の豪快なダンク、キュキュっと鳴るバッシュの音、はっきりと聞こえる
ベンチの応援歌や観客の歓声など、隅から隅まで音ハメが快感なのである。
何より爆音の「第ゼロ感」。まるでライブだった。先日フェスで10-FEETを見た時「第ゼロ感」でヒリッと一気に空気が変わった感覚があり、一言で言えば”覇権曲”としか言い表し様が無かったのだが、その感覚を肌身で思い出した。
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全てが名シーンとも言える山王戦で「どのシーンがよかったか」と聞かれれば、ラストプレイの花道のブザービートの無音が真っ先に上がるだろう。
映画自体は既に15回以上見ているが、あの無音のシーンが来る度に心臓がキュッと締まる。
爆音が無音を引き立たす、あの緊迫感は無音”こそ”だ。
無音が至上最高のBGMであることを爆音が証明してしまった。
そして映像・音響ともに”大迫力”のがウリの映画館で「無音が一番カッコイイと思う映画は『THE FIRST SLAMDUNK』以外無い」と言い切れる、「爆音映画祭」でそう思い知った、いや、知ってしまった。
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但し、あれほど良かった爆音上映だが、一度見たからには必ず弊害が生まれる。
爆音以外身体が受け付けられなくなることだ。
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