Mulching effects on soil nutrient levels and yield in coffee farming systems in Rwanda
Journal: Soil Use and Management(Impact Factor:2.06)
Author: Innocent Nzeyimana et al.
Published: 08 Jul 2019
Abstract
ルワンダの3箇所で小規模農家へ5種の有機マルチを行い、土壌養分含水量とコーヒー収量への影響を評価した。T4、T5ではSoil carbon、N、P、K、Ca、Mgが大幅増加した。それにより、土壌肥沃度条件の改善とコーヒー収量の増加が見られた。
Introductionからの学び
・ルワンダのコーヒー栽培に有機マルチは使用されてきた。
・一般的なマルチングの効果は以下の通り
・土壌水分の改善
・土壌温度と蒸発の提言
・雑草の生長抑制
・土壌損失の低減
・土壌肥沃度の改善
・本来はマメ科マルチが土壌養分が高濃度になることが知られている。しかしルワンダにはマメ科が不足しているため、キビの仲間を使用した。
・ルワンダの土壌pHは5以下と低く、高いAl飽和度(>30%)、Nは<0.16%、Pは<20ppm。Alが高く、CaとMg欠乏が一般的。
・ルワンダのコーヒー収量は1t/ha・yearと低い。エチオピア、ウガンダでは新品種で2.2~2.6t/ha・year。
Material&Methodからの学び
・テスト地の条件
①南部 キビリジ 寒い、湿度高い/高地、砂質ローム、粘土質
②北部 ルリ 寒い、湿度高い/砂質埴壌土、砂壌土
③西部 カロンギ 涼しい/砂質埴壌土、砂壌土
・2007~2009年にテストを実施。3反復した。
・実験区は10×10m。2m間隔で25本の木を植えた(2500本/ha)。
・土壌のサンプリングはエーデルマンオーガーを使用し、コーヒーの木の対角線4箇所から採取し、マルチと作物残渣は除去した。10箇所/プロット採取し、バケツ内混合した。
・粒子サイズ、土壌pH、土壌有機炭素(SOC)、Ca、Mg、K、可給態P、総N、Na、イオン交換Al、陽イオン交換度(CEC)を測定した。
・マルチのサンプリングは、土壌のサンプリングから取り除いたもの0.5kgを計り取り、60℃オーブンで乾燥。総N、可給態P、K、Ca、Mgを測定。
・コーヒー収量測定は、500gのチェリーを週1回収穫し、60℃で48hrs乾燥。平均空間プロット値でt/ha・yearを算出。
Resultsからの学び
・マルチにより土壌pHとイオン交換Alが変化した。
・マルチにより土壌養分が変化した。
・コーヒー収量は1.2t/ha・yearから1.9t/ha・yearに増加した。さらに肥料も必要ではある。
Disucussionからの学び
マルチで生育がよくなったところと変化がなかったところがあった。ルワンダではマルチバイオマスが栽培できる土地が少ない。有機マルチと施肥の両方が有効ではないか。
Conclusion
ルワンダのコーヒー栽培において、マルチは土壌の肥沃度とコーヒー収量の改善に有益である。
所感
総評★★☆☆☆
土壌学の知識が乏しく理解するのが難しかった。コーヒーの収量を計算で出しており、実際との差異がどのぐらいあるのかが知りたいと思った。