一番古いコーヒーの記憶は、おじいちゃんのコーヒー牛乳
今から40年近く前、私の記憶では3歳。
おじいちゃんは
私の朝食に合わせて
ミルクパンで温めた牛乳に、
たっぷりの砂糖と少しのインスタントコーヒーを混ぜた、コーヒー牛乳をよく作ってくれました。
温め過ぎた牛乳は、独特な臭みが出て、
粉末のコーヒーは、子どもだからと、ほんの少ししか入っていなかった。(牛乳の色が変わる程度)
正直子どものころは、おじいちゃんが作ってくれた、このコーヒー牛乳が苦手だったんです。
まずいという訳ではないけれど、なぜかこれを飲むと
必ずお腹をくだす。
牛乳、腐ってたんじゃないの?
と毎回おじいちゃんを疑ったりもした。
(のちに、姉も同じ現象だったことは、大人になってから知った)
それから数年後、このコーヒー牛乳は
カフェオレという名前がある事を知った。
それはスーパーのパックジュースコーナーに
前から並んでいて
ずっと気になっていた代物だった。
茶色とゴールドのストライプのデザインは、
パックジュースコーナーでは
異色を放っていた。
円錐の先をスパーンと切り落とし
ストローをぶっさして飲む、
パッケージだけでもオシャレかんは半端ない!
と子どもながらにもそう思った。
その名も"グリコのカフェオーレ"だ。
はじめて、そのオシャレセンス全開の飲み物にありつけたのは、近所でお金持ちと評判の家だった。
母がたまたま用事でそのお宅へ行って
私も母の後をフラフラ着いて行ったのだ。
用事を済ませている母を待っている間、
そのお宅の奥様は、私にその高級な飲み物を出してくれた。
いつもスーパーで憧れの眼差しで見ていた
"グリコのカフェオーレ"。
はじめて飲んだ日の事は、今でも鮮明に覚えている。
座っていたソファの柄さえも覚えているくらいだ。
飲んだ感想は
あれ?
おじいちゃんのコーヒー牛乳に
少し味が似ているな〜。
おじいちゃん、こんなオシャレな飲み物を
いつ知ったん?
戦争に行ったときの満洲?
おじいちゃんやるな〜と
感心をした。
おじいちゃんのコーヒー牛乳は、
私が6年生になるまで、孫のために作ってくれました。
その度に、私も姉も安定の腹下しは言うまでもない。
私がはじめて飲んだコーヒーの記憶。
それは、おじいちゃんが作ってくれた
甘くって
温かくて
ほんのりコーヒーの香りがする
コーヒー牛乳。
今朝は、あの頃になんだか戻りたくて
おじいちゃんレシピの
コーヒー牛乳を作ってみた。
牛乳をミルクパンで温め(あまり温め過ぎず)
コーヒーの粉末を入れ (もう大人だから多めに)
砂糖はもちろんたっぷり入れた。
一口飲むと、うっすら当時を思い出した。
おじいちゃんのカップを持つ手がシワシワだった事や
おじいちゃんのいる和室の間取り
壁一面に飾られた大小様々なカレンダー。
この味は、当時を蘇らせてくれました。
私のはじめてのコーヒーは
おじいちゃんとの時間も含めた、
コーヒーだった。
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