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妻への感謝が必要だと思うワケ
この世には二種類の夫がいます。
妻に感謝の言葉を伝える夫と
妻に感謝の言葉を伝えない夫です。
私は毎日、妻に感謝の言葉を伝えています。
おかげさまで夫婦仲は良い感じです。
そんな私からすると、どう考えても
妻に感謝する夫のほうがいいと思うのです。
しかし、実際問題、現実に
妻に感謝の言葉を言えない夫はいます。
しかも、たくさん。
今日は、その辺りのナゾに迫っていきたい。
なぜ妻に感謝の言葉が言えないのでしょう?
・・・
結論から言ってしまうと
感謝の言葉を言えない夫というのは
妻のことを「自分の所有物」だと
思っている節があるから、です。
「感謝なんて照れくさくて言えない!」
という理由の夫もいるのでしょうけど
「照れくさい」という理由だけで
自分の妻に感謝を述べないなんてのは
情報がクローズだった昔ならいざ知らず
現代に生きる人の理由とは思えない。
少なくとも私はそう思います。
さて、前述した「自分の所有物」の話です。
この記事を読んでいる貴方に尋ねたいのですが
貴方は、自分の手や足、心臓とか肺とかに
都度感謝の言葉をかけているでしょうか?
「荷物を持ってくれてありがとう、私の手!」
「今日もたくさん歩いた。お疲れ!私の足!」
「今日も規則正しく動いて偉いね!心臓君!」
生命に関わる大手術を終えた直後みたいな特殊な
シチュエーションなら感謝するかもしれませんが
こんなことを日常的に言う人はいないと思います。
だって「自分の身体」ですもの。
所有者は誰がどう見ても「貴方」ですもの。
わざわざ「ありがとう!」って言わないですよね。
(全ての男性とは言いませんが)一部の男性は
男女の関係になったり、結婚した女性に対して
「これは自分のモノだ」と認識する人がいます。
そのように認識すると、どうなるかと言うと…
感謝なんかしません。する気持ちが湧きません。
だって、ソレは自分の支配下にあるモノであり
自分の考え通りに動いてくれるモノだからです。
たとえば自転車とか車って便利ですよね。
どちらも楽にスイスイ移動できる優れモノです。
これと同じく、「妻」も「便利」なんです。
仕組みがある程度分かって、命令をすれば
自分の苦手な家事や育児をやってくれるから。
釣った魚に餌はやらない夫、と言ったほうが
分かりやすいかもしれません。
このタイプの夫は無意識に
妻を上下関係に当てはめて見ています。
当然ながら、夫が上で妻が下、です。
しかしこのタイプの夫は最悪の夫か?
と言ったらあながちそうとも言えません。
一家の大黒柱を自負して、かつ甲斐性があり
大金を稼いで家族を養い、子供を学校に入れ
自分より弱いモノを守り、グイグイ引っ張る
「つべこべ言わず俺についてこい!」な夫は
(一部の)女性の心を鷲掴みにしてきました。
いわゆる昔の男らしい男です。
もっともこれは「感謝を言えない夫」の中では
上澄みも上澄み、最高峰の夫とも言えます。
だって言うだけのことをキッチリやる男です。
ですがそんな最高峰の夫は、ほとんどいません。
世に多くはびこる「妻に感謝を言えない夫」は
妻より上に立つことで自分のささいな自尊心を
守っているのだけのケースがほとんどです。
・・・
「仲良し夫婦」というのは
夫婦をそれぞれ対等なパートナーとして
認識している人が多い印象です。
そこにはいびつな上下関係などありません。
夫のほうが稼ぎが多いからエライだとか
そんな時代錯誤な考えは持っていなくて
夫が稼ごうが妻が稼ごうがどっちだっていい。
「お仕事ありがとう」ってねぎらえる関係。
「家庭のために嬉しいよ」って言える関係。
相手の気持ちを尊重できる。
これは対等な立場だからこそ言えるのかも。
・・・
「感謝が言えない」っていうのは
照れくさいだとか、時代が違うだとか
そういった枝葉が多くて曖昧にしがちですが
実はけっこう根深い問題。
根が腐っていたら木は成長できないのです。
そしてこれは一朝一夕で治るものではない。
夫婦間の話し合いでは進展しないかもしれない。
長期カウンセリングが必要になるかもしれない。
だから、後天的に
「感謝が言えるようになった夫」というのは
私はとても素晴らしい存在だと思うのです。
・・・
あれこれと書きました。
結局私は何が言いたいのかというと
夫婦は成長するものだってことです。
私は、今でこそ妻に心から感謝の言葉を
言えるようになりましたけど
結婚当初は「上辺だけの感謝」でした。
(とりあえず言っておけばいいだろ)と。
当時の夫婦仲はそこそこ良かったですけど
あくまで「そこそこ」です。
月日をかけて妻とぶつかり、和解して
怒って、あきれて、沈黙して、謝って…
何度も失敗しながら少しずつ成長しました。
どんな成長をしたかというと
妻に心からの感謝をできるようになった。
これだけです。これだけですけど
理解できて本当に良かった。
上辺だけの感謝って
相手に見透かされるんです。
だから効果が薄い。効果はあるけど
まがい物って感じがぬぐえない。
一方、心からの感謝は相手に伝わる。
(あ、この人マジで言ってるな)って伝わる。
同じ感謝の言葉を伝えるなら
心から伝えたいし、それができるようになって
本当に良かったなと思います。
いや、慢心しないように、調子に乗らないように
こうして定期的に書き記して自問自答することが
大事な事なのかもしれません。
ここまで長い文章を読んでくださった方に
感謝します。ありがとうございます。