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夫のシゴト

世の男性諸君、聞いてくれ。
妻が夫に絶望する瞬間があるらしい。

妻が今日起こった出来事を
夫に話してくれたときに
「それは〇〇すべきじゃない?」と
夫が言ってしまうと妻は絶望するのだそうだ。

なるほど、心当たりがある。
そうか、これが夫婦界隈で噂になっている
誰も求めていないアドバイスをするな!か。

おそらく、無意識でこれを言っている
夫は星の数ほどいるのではなかろうか。
記憶にないけどたぶん私も言っている。

なぜなら男にとって問題は解決するもの。
むしろ解決しないと落ち着かないものだし
男社会では早く解決方法を編み出した者は英雄。
ゲームの最速クリア動画を観て興奮するのは
いつだって男ばかりである。
もちろん私も興奮する。いつ見ても面白い!

脱線した。いったん落ち着こう。

女性のパートナーたる妻と生活を共にするなら
「共感の回路」を増設したほうが良いのかも。
私はそういうことを男性に提案してみたいのだ。

私たち男性は問題が起きたら最速解決法をまず
考えてしまうのが基本設定になっているが
こと妻の話を聞くときだけは「共感」を
経由してはいかがだろう?という提案だ。

妻が、今日起こった辛い出来事を話した際には
無条件で、最速に、感情を込めて言うのだ。
「マジで!?そんなことあったの!?」と。
欧米人並みのボディランゲージがあると尚良し。

おそらく、そのあと30分くらいは
妻のトークが加速するだろう。
ここでも「共感」の回路を経由して対応。
なんなら「心配」の回路があってもいい。
当然、話の腰を折ってのアドバイスはNGである。
たぶんそれが、夫婦にとっての正解の一つだ。

・・・

ところで私は冒頭で
「妻が絶望」すると書いた。
(いや絶望て。そんな大げさな…)と
思う男性は多いだろう。私もそう思う。

しかしこれが案外マジらしい。
「うさぎは寂しいと〇んでしまう」
という民間伝承いいつたえがあるが
「妻は気持ちよく喋れないと病んでしまう」
という民間伝承いいつたえがあると思っていいくらい
マジなのだ。ちなみにこれは今私が考えた。

夫の仕事とは、なんだろう?
「外で家族のために金を稼ぐこと」?
もちろんそれもある。大切なことだ。

だが同じくらい大切な仕事がある。
「家で愛妻のために話を聞くこと」だ。

なぜこれが大切な仕事か?理由は二つ。
①妻は話をすることでコンディションが良くなる
②妻がじっくり話を聞いてほしいのは信頼する夫

つまりこれは夫にしかできないことなのだ。
大事なことなのでもう一度言おう。
妻の話を受け止められるのは夫だけなのだ。
妻は親友や親族にしか話せないこともあるが
夫には絶対聞いてもらいたいこともあるのだ。

イメージしてみよう。
妻が朗らかに笑って話す家庭を。
そこには笑顔で聞いてくれる夫がいるだろう。

そう、夫婦仲良しの鍵を握るのは夫なのだ。
なあに、そんなに難しいことではない。
一日一時間ほど、妻の話を聞くだけでいい。
それで仲良くなれるなら安いものではないか。
スマホいじりをちょっと休むだけでいいのだ。

それに、聞き役というのは慣れると癖になる。
妻の話す「ツボ」が分かってくると、楽しい。
絶妙な相槌(ツッコミ?)が炸裂したときの
夫婦漫才感はちょっと他では味わえない代物。
騙されたと思ってトライしてはいかがだろう。

ちなみに私も過去「共感の回路」を増設した。
それを使って聞き役に徹して話を聞いてみた。
一言で言おう。効果絶大だった、と。

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