決断のカード
私たちはみんな、カードを持っています。
朝目覚めると白いカードが手元に10枚。
このカードは決断のカード。
何かひとつ、決断をするたびに消費されます。
たとえば、朝に、朝ごはんの献立を決断する。
「今日のおかずは、卵焼き?納豆?どうしよう」
決断によってカードは消費されます。残り9枚。
たとえば、出勤前に、今日の服装を決断する。
「どの組み合わせがいいだろう。明るい色かな」
決断によってカードは消費されます。残り8枚。
たとえば、今朝は、ゴミを出すかを決断する。
「来週まとめて出すかな。いや、今日やろうか」
決断によってカードは消費されます。残り7枚。
・・・そんなこんなで会社が終わるころには
すっかり決断のカードが無くなりました。
(うーん疲れた)
頭も体も疲労困憊です。
「あ、今日はこれから会議だったんだ」
大事な会議にふらふらと出向きますが
頭がうまく回りません。
周りの意見も耳に入らない。
なんだかとってもグダグダな会議。
時間だけがいたずらに消費されていきます。
なんとか会議も終わり、ようやく帰宅。
服を脱ぐなりソファーへダイブ。
とにかく、疲れました。
もう、なにもしたくありません。
ただひたすらに、休みたい。
家族がなにか言っているけど、ごめん。
今日はかんべんしてくれ。
少しだけ、眠らせてくれ。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
実は、一日で決断できる数は決まっています。
決断が多すぎると、その分思考力は鈍ります。
あなたは決断をしすぎではないでしょうか?
あれも、これも、全部しっかり考えて、選んで
「これが最善だ!」とばかりに決断を繰り返し
午前中に決断のカードを使い切ってしまっては
いないでしょうか?
決断するのが悪いと言ってるわけではありません。
誰だって、生きている限り決断の連続です。
決断しない人生なんてありえません。
あなたにとって本当に必要な決断に
しっかりと決断のカードを使えているか?
私が言いたいのはこういうことです。
たとえば、私は10枚の決断のカードのうち
・嫁との会話を楽しむ
・料理を美味しく食べる
・コーヒーにアンテナを立てる
・毎日noteを書く
このように4枚、毎日使う用途を決めています。
なぜ、用途を決めているのか?
私にとってこの決断は大切なものだからです。
(余った6枚は適当にやりくりします)
とはいえ、冒頭で言ったような決断
・食事の献立
・服装選び
・ゴミ出し
これらにも決断は必要です。ですが
これって省くことも可能じゃないですか。
たとえば献立表を作って月曜日のメニューはこれ
火曜日のメニューはこれ、と決めておけばいい。
服装でも、あのスティーブジョブズがしたように
同じ服だけをズラリと並べて着ればいい。
こうすることで決断のカードを使うまでもなく
やり過ごせるではありませんか。
もちろん料理をアドリブで考えるのが好きな人は
キッチリ決まった献立表通りに作るのは苦痛。
その場合は、料理にカードを使うべきです。
同様にお洒落が大好きな人も、毎日毎日
変わり映えのない服を着るなど絶望でしかない。
その場合は、お洒落にカードを使うべきです。
要は、自分にとって何が大事なことなのか。
それをしっかり見極めたうえでカードを使う。
そして自分にとって優先度が低いものを自覚し
いかにカードを無駄に使わないように省くか。
これができると一日の質はとても良いものに
なりそうじゃないですか?
あれも!これも!全部全力投球!は
考え方としては理想的かもしれませんけど
私たちは人間です。スーパーマンじゃない。
カードを超えた決断を繰り返していれば
あっという間に身体と心はズタボロです。
決断のカードとは、言い換えると
大事な場面で後悔しないためのカードです。
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