夫婦の会話を考えてみたら
ずいぶん前のことなんだけど
何かのテレビで観たんだよね。
夫婦が一つ屋根の下、一緒に住んでいるのに
「今日仕事休む」等の事務的な会話を除けば
数年間お互いマトモに口を利いたことがない。
そんな夫婦をクローズアップした内容だった。
当時の視聴者は「会話をしない夫婦」を観て
(マジかよありえない)って面白がるんだけど
いやいや、どうしてどうして
こういった夫婦って今、多いんじゃないの?
今現在、それを放送しても笑えるのかなって。
そんなことを思ったんだよね。
・・・
私が思う「結婚のメリット」の最たるものに
毎日嫁とお話ができるがあるわけさ。
嫁との会話は楽しい。
たぶん世界中の誰よりもきっと
ウチの嫁ってば面白い。笑いが絶えない。
会話が大好きな私としては本当に嬉しい。
ああ本当、結婚最高。結婚して良かった。
なぜこんなに嫁との会話が面白いかというと
お互い心の内をかなりオープンにしてるから。
これ、専門用語で自己開示って言うんだけど
自分の内面を見せあった者同士って特別なの。
(この人にならここまで話しても大丈夫!)って
気兼ねなく胸の内をバンバン話せちゃうのさ。
ここまでくると恋人より親友に近いけどね。
他の人にはとても聞かせられないような
ちょっと(かなり)下品な言い回しだったり
二人の間でしか通じない言い回しだったりね。
もちろん、自分の心の内なんて見せたくないよ。
嫁以外には絶対見せたくないよ。
いやむしろ最初は嫁にだって見せなかったよ。
付き合ってから、徐々に、ほんの少しずつ…
らっきょうの皮をめくるように、少しずつ…
おっかなびっくり、見せていったんだよね。
出会ってから十年くらいかけて、少しずつ。
いきなり全部見せれるもんじゃあないから。
まあ、これはあくまでウチの話。
全ての夫婦が互いに自己開示をしろ!なんて
とんでもないことを言うつもりはないのです。
ウチだって秘密にしている部分はまだあるし。
なんでもかんでも曝け出せば良い訳じゃない。
・・・
ここで話は冒頭の夫婦、すなわち
「会話をしない夫婦」に戻るんだけど…。
会話大好きな私からしたら、会話がなかったら
それ結婚している意味あるの?って思うわけ。
お互いの生活のため、とか子どものため、とか
そういう「夫婦以外の理由」もあるだろうけど
会話するのが苦痛だって思うのはヤバいと思う。
夫婦の会話は、多ければ多いほど仲良くなる。
反対に、少なければ少ないほど無関心になる。
あ、これは私の持論です。
仮にさ、子どもが二十歳を超えて巣立ったら
後に残るのはパートナーだけなわけじゃない。
無関心な人と、二人きりで、数十年暮らせる?
私はキッツイなあって思う。
毎日笑い合って過ごす夫婦の形に憧れている。
だから私は隙あらば「会話量」を上げている。
これさ、男のほうからグイグイ行ったほうが
後々楽になるって思うのよ。夫婦の会話の話。
だって、基本的に男って、会話が下手じゃん。
普段自分から会話をしない夫婦で
夫が妻に頑張って話しかけようとしても
「今日、家で何してたんだ?」
なんて尋問まがいの切り出し方をしたりする。
あちゃー、だよね。
これじゃ百年の恋もとっくに永久凍土だわさ。
男って案外、フランクな会話が苦手。
会話に意味や目的を持たせたがる人が多いから。
女性の井戸端会議を見よ。
意味も目的もないけど、延々と話が続くじゃん。
(本当は意味も目的もあるかもしれないけど)
あれでいいのよ。あれあれ。私はマネしてるよ。
とりあえず今日自分に起こったことを言う
ってやつ。これ本当に便利。夫婦の会話が捗る。
「いや今日は寝すぎたね。昼寝もしちゃった」
こんなんでいいの。
「俺、昼、食べなかったんだよ。痩せたかな」
こんなんでいいの。
「会社で〇〇さんが面白かった。マジウケる」
こんなんでいいの。
二人だけの空間で、自分から喋るってのが大事。
そこに意味とか目的とか、考えなくていいから。
嫁さんにスルーされたっていいから。めげない。
一個スルーされたって十個話せばなにかしらは
「へーそうなの」って言ってくれるから大丈夫。
なんていうか
「ぼくは貴方と一緒に居ると楽しいよ」的な
空気感が出来上がればいいわけさ。
一度この空気が出来上がると強い。
お互い無言で言葉を交わさずとも
居心地が良くなっちゃうんだから。相当強い。
女性は小さいときからコミュニケーションを
取りまくって成長している人が多いのだから
そりゃ男女で会話に差があって当然だけども
やっぱり自分から全く喋らない男性ってのは
長年「夫婦」をやっていく上で不利かなって。
私はそう思うのです。
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