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心の宿屋と繊細さん

私は暗闇が好き。
疲れた心を包み込んで隠してくれる
光も、音も、他人の気配も感じない
自分だけの暗闇で休むのが好きです。

私の特技の一つにどこでも寝れるがあります。
混雑した電車はもちろん高速バスの狭い座席も
初めておじゃました友人の部屋ですら爆睡可能。
(※学生時代の話です)

そんな鈍感を通り越して厚かましい私ですが
グッスリ眠れるシチュエーションといったら
やっぱり一人きりで、暗くした部屋が理想的。
もうね、外部の刺激を少しでも入れたくない。

普段は嫁と一緒のベッドで寝ていますけど
すっごく疲れているときや調子が悪い時は
「ごめん、ひとりで休みたいんだ」と告げ
負傷したジャッカルのようにうずくまる。
暗がりでじっと回復することに専念する。
そうして私は心も身体も回復しています。

普段は鈍感な私ですらベストに休む環境を
整えているのですから、繊細さんだったら
なおさら休む環境には気を配りたいところ。

ぜひぜひ心の宿屋と呼べるべき環境を作って
心身共にリフレッシュを図りたいものです。

とはいえ、家族と一緒に住んでいたりすると
自分ひとりの環境を作るのは難しいケースが
多々あります。
物理的に休む部屋が無い場合もありますが

・家族に心配かけてしまうんじゃないか
・パートナーに余計な気を遣わせるかも

このように自分一人だけが部屋で休むこと
抵抗がある繊細さんは、珍しくありません。
申し訳ないというか、気後れするんですね。

私たち外野が
「なんか疲れてない?一人でゆっくりしなよ」
と繊細さんに声をかけたときに
「大丈夫だよ」
と答えてしまっていないでしょうか。

たまに、私のような鈍感さんから見ても
明らかに疲れがにじみ出ている人を見ますけど
あれは本当に休んだほうがいいと思います。

私の知人に
年末になると毎回ダウンする人がいるんです。
一年のうち360日くらいは気を張っていて
残り5日はダウンして療養するような人です。
バリバリ仕事ができる人ではあるんですけど
心配です。危ういと感じます。
特段親しいわけじゃないけど、ヘロヘロの体で
気力を糧に動くような様は見ていられません。
二週間ほど温泉でゆっくり休んだらいいのにと
勝手に心配しちゃいます。鈍感な私でさえも。

何をいいたいのかというと
周りの人って意外と他人を気遣っているんです。

それは業務や家事に支障が出るからとか
そういった側面もあるかもしれませんが
純粋に人が弱るさまを見たくないんです。

なので、私のような鈍感さんも繊細さんも
休めるときに全力で休んでほしいんです。

それでもなお、ひとりで休むのに抵抗があるなら

「私がひとりで休むのは私が早く回復するため。
決してあなたのせいじゃないよ」

と同居する人に伝えてみてはどうでしょうか。
罪悪感めいたものが少し楽になるはずです。


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