ぶりっ子モード
そういえばウチの嫁ちゃんは
ぶりっ子ではない。
「いた~い」
「できな~い」
「わかんな~い」
なんて言葉は聞いたことがない。
「いったいなァ!」
「いや無理」
「・・・(分からないとは言いたくない)」
こんな感じでぶりっ子というよりは
男っぽい言動が多い気がする。
まあ、それでも充分魅力的なのだが。
俗に言うぶりっ子な女性というのは
一部の男性にとてもウケがいい。
(どれどれ僕に任せたまえ)なーんて
守ってあげたくなっちゃうのだろうか。
あ、ちなみに私はぶりっ子の良さが
全くもって分からない派。
好意を抱くどころか逆にイラッとしてしまう。
ただ、これは想像でしかないんだけど
ハリウッドセレブクラスの美貌を備えた女性が
私の目の前でぶりっ子をしたならば…
もしかしてコロリと陥落ちるかもしれない。
そう、私は究極のぶりっ子を見ていないだけ
なのかもしれないのだ。
・・・そんな話を嫁ちゃんにしてみた。
「たしかにわたし、ぶりっ子はしないよ」
どうやら嫁ちゃんもぶりっ子が苦手の様子。
noteにはとても書けないような悪辣感情が
爆散して暴れたくなってしまうらしいのだ。
女性の敵は女性というわけか。
「なに?夫くん、私にぶりっ子してほしいの?」
意外な提案を嫁ちゃんがしてくれたかと思うと
わざとらしく声が高音になり
わざとらしく体をくねくねさせ
わざとらしく猫なで声でこう言った。
わたしわかんな~い☆(キラッ)
微妙に上目遣い、そしてアヒル口。
瞬時に即席ぶりっ子を披露してくれたのだ。
この時私の脳裏をかすめた感情は…
(あっ、しばきたい)
「どう?グッときた?」
うん。グーが出そうになったよ。
私たちにぶりっ子は合わないようである。
難しいね、ぶりっ子。