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いい妻

いい妻って、なんだろう?
私の「いい妻」の定義はこうだ。
いい妻とは、ウチの嫁様のことである。以上。

おっと、勘違いしないでほしい。
これは別にいつもの惚気記事ではない。
「いい妻」の本質に迫る記事なのである。

・・・

さて、ウチの嫁様がどうして「いい妻」なのか。

手料理が鉄人級に美味いから…ではない。
正直、料理のスキルはそれほど関係ない。

じゃあ、愛嬌が抜群にあるから…でもない。
雰囲気や見た目も、実はそれほど関係ない。

「いい妻」の理由はこうだ。
適度に夫の要望を断るから。

意外かもしれないが
なんでもかんでも夫の要望を聞き入れる妻より
自分のことは自分でやらせるように
“上手く仕向ける妻”のほうが
ずっとずっと良い妻なのである。

ちょっと想像してほしい
夫婦揃って定年を迎えて
自宅でのんびり余暇を過ごす夫婦のことを。

アレはどこだ?
母さん、お茶。
俺は分からん!

仕事を終えて家にいる夫がずっとこんな感じ…
という話は珍しくない。実によく聞く話だ。

ごはんも炊けないし
洗濯機も回せない
簡単な畑仕事を始めたかと思えば
収穫・調理はALL妻任せ。
たまに自分で料理を作ったかと思えば
キッチンがぐっちゃぐちゃ。
まるで片付ける気配がない。

妻が夫の要望に献身的に応えた結果がこう。
仕事のこと以外は全て妻に任せっきりの夫
熟年の時を経て一丁上がりである。

「いいの!それがいいの!ウチのダーリンは
わたしがずっと面倒みてあげるから問題ない」

というマインドの妻も一定数いるかもしれない。
いや、確実に一定数存在する。
そのタイプの夫婦には全く刺さらない記事なので
これより先を読み進めても「ほーん」は必至だ。
一秒でも早いブラウザバックをお勧めしたい。

こんな話がある。
イタリアでは自分のことができない男性は
小さい男の子(バンビーノ)だけだという。

喉が渇いても自分の妻を「おい」なんて
呼びつけることも絶対にしないそうだ。

この意味が分かるだろうか。
成熟した「大人の男性」というのは
自分のことは自分でやるのが当たり前
ということである。

冷静に考えてみると
いい年こいて自分の下着の場所も分からないって
相当ヤバイことではないか。

「いやあ、家のことは全部妻に任せてるから」

などとはにかんでる場合ではないだろう。

・・・

さて、ウチの嫁様はそのことを知ってか知らずか
私を過度に甘やかさない。
自分でやるべきことは自分でやれと
言わんばかりに私の要望をスルーする。

とはいえ、私の苦手としている家事
(料理や洗濯、たたみもの)について
自分でやれ!と強要するわけではない。

あくまで私でも出来そうなことについて
なんとかさりげなくやらせようとするのだ。

おかげで苦手意識の強かった料理でも
最近は少しずつレパートリーが増えている。
これは本当に嫁様のおかげである。
嫌な気分ではなく好奇心で料理に臨めるから。

この、突き放しすぎずベタベタでもない距離感。
これを出せるのが私の思う「いい妻」である。
もちろん異論は認める。


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