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『VIVA LA PASTA』と小児科医
「トゥッティ ピアッティ エーラ(巻き舌)ノ スクイズィーティ コンプリメンティ」
30年前、イル・ポスティーノを観たあと、しばらくイタリアかぶれになって、NHKのラジオ講座を聞いた。3ヶ月ほどしてやめたけど、その時に覚えたのがこれ。確か「この皿はとてもよかったよ、素晴らしい!」みたいな、レストランでシェフに言う言葉だった気がする。
当時一世を風靡していたちょいワル親父(死語)、パンツェッタ・ジローラモが講師だった。いつかいい人とイタリアに行ったら言っちゃろうと思っていたけど、一度もその機会は訪れず。
勢いで一人暮らしには似つかわしくない、でっかいパスタを茹でる寸胴の鍋やパスタマシンを買ったり、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ(“ペペロンチーノ”は唐辛子って意味だから、それだけじゃ意味がないとか言ってこう呼んでいた)を研究すると言い、よくわからないアルデンテを追求して毎日作ったり、ジャン・レノがパスタをザバザバ食べた後に「プラニパ!!」と言いながら、プラニパ(炭酸の酒)をがぶ飲みするCMに憧れたりしていた。
時は流れて引っ越しの時に寸胴鍋は捨てたし、ペペロンチーノはペペロンチーノと呼ぶし、スパゲッティは決められた時間より1分長く茹でるようになったけど、あの頃買ったこの本だけは今でも時々見ながら休日の夜に作っている。パスタ料理を作るときはそれなりに陽気だ。
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イル・ポスティーノの予告編を観たら、いろんなことを思い出し、仕事をサボりたくなった。