音楽のトランスフォーメーション
執筆者:札幌市立大学 渡辺直樹
今年のcodempアドベントカレンダーはフリーテーマということです。
昨年、学生課へ異動してDXとは少し離れてしまっていましたが、香川大学へのDX視察出張の機会があったので、これについて書こうと思いました・・・が、リアルなDX話を聞くことができて貴重な機会となった一方、noteへの公開となると、どこまで書いてよいか少し迷う感じになってしまいました。
じゃあ何を書こうか・・・ということで、音楽の話題に行きましょう。
今年、音楽業界では、ビートルズの「Now and Then」が話題になりました。
この曲は、過去に録音されたノイズ音の入ったデモテープから、AI技術を用いて、ジョン・レノンの声を取り出し作成されたもので、音楽とともにその技術についても注目されました(ジョンの声だけではなく、95年に録音されたジョージ・ハリスンの録音も使われているとのことです)。
こんな風に新しい技術が話題になりましたが、音楽は、過去何度も、デジタルに限らずトランスフォーメーションを繰り返してきたと思います。
視聴媒体という視点で見ると、ライブ(生演奏)でしか聞けなかった時代があり、楽譜が生まれ、楽譜から演奏を再現する方法が生まれ、蓄音機やレコードなど演奏そのものが再現される媒体が生まれ、アナログからデジタルへの変換を経て、CD、そして現在はサブスクも浸透しています。
録音という視点で見ても、演奏したままを録音する時代があり、多重録音ができるようになり、楽器もデジタル化され、今ではパソコン一台、いや、スマホ1台で全てを完結することも可能になりました。
そして、音楽の面白い所は、最新の技術だけではなく、常に古い技術も使われ続けているところかと思います。
今でもアナログ機材での録音は音の良さから重宝されていますし、レコードのセールスも年々増え続けているようです。
職場でのDXとなると、アナログ派との対立が大変だったりしますが、音楽のように、古いものと新しいもの、良さを認め合いながら進化していきたいですね(今年も強引な〆)。
おまけ
渡辺直樹的 今年のベストレコード3選
・Blake Mills「Jerry Road」
・Rubel「As Palavras Vol. 1 & 2」
・Shin Sasakubo「CONVERGENCE」
全てサブスク等でも聞けますので、お楽しみください。