木の芽(きのめ)起こしの降るころ
この前までスカスカだった桜の枝が
少しだけこんもりとして
枝の下から覗く青空の面積が
心なしか 狭くなったように感じます。
春の訪れを心待ちにするような
慈しみの雨が降っています。
この時季に降る雨のことを
「木の芽起こし」と呼ぶのだとか。
冬の間 草木の蓄えていた養分を
春の開花へと昇華させる
儚くもたおやかな雨のめぐみ。
山の稜線には霞がかかり
所々空との境界線がぼやけています。
野っぱらには、
菜の花の黄色と緑のツートンカラーの帯ができています。
もう、春なんだなあ
ふと、誰かの声が聞こえた気がしました。
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