今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/7/2 #152
クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
7月に入りニュースも多くなってきました。じゃらんによる聖地巡礼の検証記事も興味深かったですが、中国オタク界隈の動向を追っているブログの方では、「中国でアニメ作品などの二次元による町おこしはやはり無理なのだろうか?」という疑問が投げかけられていました。彼我の差について、考えさせられます。
「聖地巡礼」は地域から仕掛けられるのか?アニメのロケ地になった時、地域に求められる動きとは【じゃらん観光振興セミナー vol.5】
結論から述べますと、地域から仕掛けるのは極めて困難。でも可能性はゼロじゃないという感じでしょうか。いわゆる「棚ぼた」形式で聖地化する流れが主流でありますし。シビア……よく言えば冷静な検証記事でした。
中国オタク「中国でアニメ作品などの二次元による町おこしはやはり無理なのだろうか?」
こちらは、中国での町おこし≒聖地巡礼関連のブログ記事です。中国は政府の力が非常に強いので、賛否両論あるような二次元コラボの町おこしは難しそうです。無難なものであれば話題性も少ないでしょうし、そう考えると日本はやはりコンテンツ大国かつ、自由な国なのでしょう。
『ぼっち・ざ・ろっく!』映画が人気 漫画・アニメ作品に「音楽」が重要なワケ
なかなか面白い考察でした。確かに漫画やアニメが「日常」になってしまったからこそ、非日常消費を促すためには「音楽」の要素は重要でしょう。もちろん「音楽」以外の要素もあるはずなので、そこがアニメでビジネスをする際の「発明」になりそうです。
SNSアニメ市場シェアNo.1のPlottが第15回 ライセンシング ジャパンに出展
累計チャンネル登録者数が800万人を突破、2021年1月から比べて4倍のファンダムへと成長」とは凄まじい成長率です。『テイコウペンギン』はテレビにも進出しておりますが、Plottが手掛けるアニメはYouTubeのみで展開するものも数多いです。アニメビジネスの構造的変化が、少し垣間見えるようです。
サイバーエージェントが「ニトロプラス」を買収―名前はそのまま体制も維持、『刀剣乱舞』コンテンツ拡充や新規IP創出目指す
「テクノロジーとクリエイティブの融合で世界を目指す」ミッション通りにサイバーエージェントは、ネットワークを広げています。今回の買収で、今までの同社になかったエッジさがグループに加わりました。今後も注目しています。
【関連記事】サイバーエージェント代表取締役・藤田晋さんととニトロプラス代表取締役・小坂崇氣さんの対談
小学館と丸紅が共同出資 マンガ・アニメ商品の世界展開新会社を設立
近年、商社が積極的にアニメ市場に参入しておりますが、丸紅も動き始めました。「商品展開」という点がユニークです。日本のアニメが世界中に広がっても、マーチャンダイジングなどを正規に入手できるルートは限られていました。今回の事業が一助になるように期待しています。
フジテレビ、「アニメ事業局」「宇宙事業プロジェクト」新設 成長分野の体制整備
「局」の設置で、「アニメ」が編成や営業と並ぶことになりました。在京キー局ですと、テレ東がアニメにかなり注力していますが、フジテレビも同レベルまでの事業に引き上げたい思惑があるのでしょう。テレビ局周りも動きが活発です。
『THE FIRST SLAM DUNK』Netflixランキングで連日首位 一体感味わえるウォッチパーティの開催決定
『THE FIRST SLAM DUNK』は配信でもさすがの人気ですが、「ウォッチパーティー」施策もおこなわれているのですね。スラダンの権利者側も、ネフリにライセンスして終わり……ではなくて、ファンとの深いエンゲージメントを大切にしているようです。
アニメスタジオクロニクル No.15 GONZO 石川真一郎(代表取締役社長)
石川真一郎さんのインタビューはいつも刺激に満ちていて面白いですね。ゴンゾの隆盛と凋落は、アニメ業界の末端にいた自分にとっても、まさか!?の連続でした。しかし振り返ってみると、最後までゴンゾと「心中」している石川さんがいるからこそのゴンゾなのでしょう。
【日本が持つ奇跡の急成長産業】『アニメ』がもたらすマーケティング革命
btrax社がヤンマーのアニメプロジェクトを推進していたとは、この記事で始めて知りました。マーケティング思考があれば、今は「アニメ」を扱うのは妥当だと思います。「感情的なつながりの強化」「ブランド認知度の向上」「多様な市場へのアプローチ」「若い世代へのリーチ」など多くのメリットがあります。
日本の投資家はゲーム、アニメ業界の企業価値を見過ごしている可能性
投資家がコンテンツ業界に投資しにくいのは、ボラティリティの高さだと思います。直近の決算でも、一部大手ゲーム関連会社の収益が悪化していることが分かり、株が叩き売られました。とはいえ、ボラティリティを飲み込んだ上での企業価値もあるので、そこは冷静に見極めたいところです。
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