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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2023/5/30 #95
クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
今週も海外関連のニュースが目に付きました。海外で聴かれるアニソンについての考察記事も興味深かったです。考察系は「ファクト」が大事ですが、ファクトをどう解釈すべきかの「示唆」が、人によって異なりますね。だからこそ多重的な人間社会ができているのでしょう。(少し大げさですが)
日本から世界へ広がるアニメソングの傾向は? Spotifyランキング&リスニングデータより考察
アニメの主題歌やテーマソングが国内のヒットチャート上位を席巻するようになって久しいが、昨年と今年のチャートアクションを見ると、そうしたアニメソングの存在感がさらに一段と高まった印象を受ける。
「良質なヒット曲を生み出し続けている国民的アーティストがアニメソングを手掛けている」のが、明確な潮流とのこと。逆の見方をすると、国民的アーティストでさえも、アニメの力を借りないと世界に打って出ることは難しいということです。アニメ自体が「流通」の面もありますね。
映画「スーパーマリオ」アニメ映画の全世界興行成績で歴代3位浮上 2位の「アナ雪」超えも射程
米映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」(アーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック監督)が、22日に発表された公開7週目の全世界興行成績で全世界の興行収入(興収)の累計が12億4915万8920ドル(約1729億円)を記録した。
『アニメ映画の全世界興行成績1位は、19年の「アナと雪の女王2」で14億5000万ドル』とのことなので、あと2億ドル少々。1位を獲得できそうな気もしますが、さてどうなるか!?
「スパイファミリー」や「シュタゲ」などの“ファストコンテンツ”配信の男が著作権法違反疑いで逮捕
宮城県警察本部生活環境課と南三陸警察署は5月17日、アニメ「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」や「SPY×FAMILY」、その他ゲームプレイ動画を無断でYouTubeにアップロードしていた男性を著作権法違反の疑いで逮捕した。
アニメだけではなく、ゲームのプレイ動画もアップロードしていたとは、かなりヒドいですね。損害賠償の金額もかなり高額になりますし、いわゆる「ファストコンテンツ」のアップロードは止めておいた方が賢明でしょう。
アニメ「スプリガン」7月7日地上波放送スタート、5.1chスクリーン上映会も開催
たかしげ宙・皆川亮二原作によるアニメ「スプリガン」が、7月7日25時よりTOKYO MXで放送開始。地上波の放送を記念したPVとキービジュアルが公開された。
ネフリ独占→しばらく経ったら、テレビで放送というパターンです。結構同じようなパターンを見かけるのですが、事業的に効果があるのか気になるところです。アニメにも「旬」がありますし。
朝日放送の決算、アニメ関連ではSILVER LINKとDLEが通期赤字に
在阪大手局の朝日放送グループホールディングスは、2023年5月12日に23年3月期通期連結決算を発表した。連結売上高は870億2800万円(2.3%増)と、ほぼ前年並み。一方利益面では、営業利益が25億9400万円(38.3%減)、経常利益が26億6100万円(44.5%減)、当期純利益は13億5400万円と下げ幅が大きかった。
朝日放送のアニメ関連企業の決算成績。特に「制作」の方の企業は、結構キツそうです。
・ABCアニメーション:売上◯ 営業利益:△(前期比マイナス)
・ABCフロンティア:売上◯ 営業利益:△(前期比マイナス)
・SILVER LINK:売上◯ 営業利益:☓(赤字)
・DLE:売上◯ 営業利益:☓(赤字)
中国オタク「中国で『スラムダンク』はなぜ『すずめの戸締り』より興収が伸びなかったんだろうか?」
ありがたいことに以前の記事
中国オタク「劇場版スラムダンクの評価ってどうなの?中国の興収スゴイけど評価の方は賛否が激しいように感じられるのだけど」
に関して
「その後どうなったのか?」
という質問や現地の事情に関するネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。
中国の興収は以下の通り。(現時点)
「すずめの戸締り」:約8億元(約158億円)
「スラムダンク」:約6.4億元(約127億円)
地方での伸びがあまりなかったのと、花道ではなくて、宮城のドラマだったことが、気勢が削がれた一因のようですね。もちろんネットファンの「声」なので、ファクトとしては弱いですが、そうした側面はあるのだろうなと思います。
【数土直志の「月刊アニメビジネス」】海外で「君の名は。」の興収を超えた「すずめの戸締まり」、新海誠のさらなる飛躍
昨年11月11日に全国公開された「すずめの戸締まり」が、5月27日に終映となる。
こちらは『すずめの戸締り』が主眼の記事です。新海誠作品の中では、海外で最も好成績を残しているとのこと。要因は、継続して作品を積み重ねて行ったことに加え、映画祭への出品です。特に映画祭は、コンペ作品に選ばれたので箔も付きました。
木村拓哉主演『レジェバタ』4位に上昇、Netflix『サンクチュアリ』TOP10入り、『鬼滅の刃』V6~配信コンテンツ視聴者数ランキングTOP20(5月第3週)
複数の定額制動画配信サービスを横断して集計した2023年5月第3週の「配信コンテンツ視聴者数ランキング(調査対象期間:5月13日~5月19日、調査対象:日本在住15~69歳男女)」を発表します。
『鬼滅の刃』が強いのは当然ですが、『【推しの子】』も相変わらず配信でよく観られています。今期のアニメはこの2つがトップランナーです。