今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2023/4/18 #89
クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
全世界で『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が超特大のヒットを飛ばしつつありますが、日本でも『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』の初速がかなり良いようです。一方で、今週はJETROの調査など興味深いレポートや考察記事なども多かったのが、印象的です。
東映アニメーションがWeb3に参入 IPビジネスの新たな可能性 #1
「The Sandbox」で事業を実施するきっかけは「経済圏」とのこと。確かに「経済圏」がなければ、東映アニメのような伝統ある会社では決済が通らないはずですし、きちんと地に足がついていますね。
なおインタビュー後編も、なかなか興味深かったです。
▼東映アニメがNFTに参戦 フォロワーの応援でキャラクターが成長 #2
中国のコンテンツ市場調査が無料公開 アニメ、音楽、ゲーム含む6分野を俯瞰
記事にあるリンク先を辿ってみましたが、精緻かつ膨大な資料ですね。「アニメ」だけでも70ページも資料があります。ざっくり目を通しただけでも、色々と発見があります。
▼中国のアニメに関する市場調査 PDFファイル (2.1MB)
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2023/72218cac73449251/animation.pdf
2022年ヒットドラマとアニメ4作から読み解く“バズるテレビ番組”のカギ
「バズるテレビ番組」について分析された電通の記事後半です。後半ではドラマ以外でもアニメ『SPY×FAMILY』が取り上げられています。バズった理由は「アーニャのキャラクター性」とのこと。ミーム化もされ、かつ「偽装家族」というテーマが現代という時代に刺さりました。
▼前半記事
2022年ヒット作はなぜ“バズった”のか?4つのドラマ・アニメから視聴者の欲望を解析!
アニメの「聖地巡礼」や「推し活」回復 「オタク」が動かす7000億円市場の魅力
一昔前までは、オタクコンテンツといえば、アニメやゲームばかりでしたが、今はVTuberの存在もかなり目立っています。記事の中に例として出ている周央サンゴコラボは、2.5倍の来場をもたらしたとのこと。驚きです。
SNS社会に苦悩する“動画配信猫”の日常を描いたオリジナルTVアニメ 『ユーチューニャー』4月11日(火)より放送・配信開始の第2話あらすじ・先行カット公開!
ショートアニメは収益化しにくいので、メディア展開についていつも注目していますが、この作品はTVはローカル局が中心。配信は、YouTubeに加え、TikTokとInstagramです。TikTok発で音楽を突破口に、IPを広げていくのかな?という印象もありますが、さて……!?
ハワイでアニメグッズ専門店「Akihabara Tokyo Store」を開業!E2ビザを取得しハワイ移住を実現したオーナーにインタビュー
記事広告のような内容ですが、なかなか興味深いです。ハワイに行ったときに、立ち寄ってみたいお店です。まあ、日本で商品を買う方が安いことは確かでしょうけど。
ファンメイドコンテンツ企画「『機動戦士ガンダム 水星の魔女』みんなで応援プロジェクト」
いわゆる「公式」がUGCや二次創作までコントロールしようとすると、行儀の良いプロジェクトになって、IPの盛り上がりに欠けます。とはいえ「水性の魔女」はネットでバスを起こししてきたタイトルでもありますので、成否の行方が気になります。
「うる星やつら」の押井守監督が語る、アニメ演出論がビジネスパーソンにも役立つ理由「論理的な思考ができていない人はダメ」
「映画を語ることによってしか根拠を持てないことは、アニメーション監督の宿命なのです」。押井監督は確かに「語る」タイプのクリエイターです。書籍も出されてもおりますし。感性よりも論理を重視しているアニメ監督は、やはり貴重です。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』海外でアニメ映画史上最大のオープニング興行収入を記録。全世界での推定興行収入は5日間で約500億円を突破し、『アナと雪の女王2』を凌ぐ爆発的な人気
「ソニック」よりも上なのか……と思ったら、「アナ雪」超えとは驚きです。「ミニオンズ」シリーズも凌駕しているとのこと。日本発のIPがここまでヒットした映画は記憶にありません。今年を代表するアニメ映画になりそうです。