今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2025/1/28 #182
クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
今週はアニメ制作会社シグナル・エムディとOrdetが解散されると報じられました。いずれも親会社への吸収合併とのことです。今後も制作会社における経営の効率化や統合が進んでいくことでしょう。昨今の制作費の高騰や人材不足を踏まえると、小規模なスタジオが単独で存続するのが難しくなっている状況がうかがえます。
2025年も「平成アニメ」ブームが継続、リメイクラッシュとなっている3つの理由
リメイクが増えている理由として以下と解きます。
①既存ファンの存在
②企画の通りやすさ
③海外配信
もう少し解像度を高くしてみると、リメイク前の作品が中途半端な形でアニメ化してしまったものもあります。完成度も評判も高いアニメのリメイクは容易ではないですが、原作が未完のままアニメ化したものも多かったです。可能であれば、ファンが求められるものを提供するのがベターでしょうね。
【ニコニコ】2025年冬アニメ初速ランキングベスト5を発表! 大ヒットマンガ原作『メダリスト』やオリジナルアニメ『全修。』、人気作『薬屋のひとりごと』2期など、話題のタイトルが勢ぞろい
ランキング上位作品は以下の通りです。
■1位 メダリスト
■2位 全修。
■3位 もめんたりー・リリィ
■4位 SAKAMOTO DAYS
■5位 薬屋のひとりごと 第2期
■6位 黒岩メダカに私の可愛いが通じない
■7位 クラスの大嫌いな女子と結婚することになった。
■8位 沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる
■9位 ニートくノ一となぜか同棲はじめました
■10位 天久鷹央の推理カルテ
1位の『メダリスト』はアニメのクオリティも高く、かなり支持されている様子です。3月末までこの勢いが持続すれば、2025年を代表する一作になりそうです。
出版業界が不況だった時、出版サイドからアニメ業界はどう見えた?【佐藤辰男の連載コラム:おもちゃとゲームの100年史】
KADOKAWAのトップだった佐藤辰男さんによる回顧録です。ゲーム同様、アニメも“イノベーションとグローバリゼーション”に乗って成長したとのこと。対して、当時の出版は……という感じです。アニメの中側にいた人間からすると、出版不況といえども、社員の給料は良いですし、アニメ業界の方が明らからにピンチだった記憶もあります。
「火狩りの王」などの制作会社シグナル・エムディ、6月に解散予定 同じグループ会社Production I.Gと吸収合併
シグナル・エムディはデジタル制作の先駆けとして活動されておりましたが、IGに吸収合併されるとのことで、2025年6月をもって解散する予定です。これも一つの区切りでしょう。
ウルトラスーパーピクチャーズ、アニメスタジオのOrdetを吸収合併
こちらも吸収合併のニュースです。Ordetについては、最近全く聞かなくなってたのですが、事業活動が停止されていたのですね。ウルトラスーパーピクチャーズも傘下に複数のアニメスタジオを持つので、吸収合併が必然かと。
「進撃の巨人」以来の大ヒットに…海外のアニメファンが大絶賛した集英社発の「オカルト青春アニメ」
海外でもかなり視聴されている『ダンダダン』については、「進撃やチェンソーマン、鬼滅に感じられた哲学的部分が生まれてくるかどうかが、本作が10年をまたぐ傑作となるかの分岐点」とのこと。確かに、まだまだ深みが足りない気がします。内実ともに『進撃の巨人』と比べるにはまだ早そうです。
どアニメ宣言!JOYSOUND
カラオケのJOYSOUNDが、アニメ・ゲームファンに向けてカラオケを楽しむ特設ページをはじめました。カラオケを含む、楽曲情報はさすがですね。何がアニメ映像で歌えるのか?の情報は、アニソンファンにとって貴重でしょう。
「漫画やアニメは日本の強み」…林芳正氏がコンテンツ産業振興議連会長に、現職の官房長官で異例
石破茂総理になり、すっかり「コンテンツ産業振興」の掛け声がなくなったと思っていたので、林官房長官には期待しています。やはり石破さんより、岸田さんの方がコンテンツ産業に理解があった印象です。林官房長官は、岸田さんの懐刀でありますし。
忍たま乱太郎:劇場版「ドクタケ忍者隊最強の軍師」興収15億円突破 100万人動員 きり丸、土井先生の原画公開 新入プレも
『名探偵コナン』に代表されるように、キッズ・ファミリー向けアニメ映画も大きな興収を見込めるようになりました。今回の『忍たま乱太郎』は13年ぶりの劇場版となりましたが、女性からの支持も高くロングヒットになりそうです。
「アニメ産業レポート2024」発表:海外市場の成長が市場を牽引、国内ではテレビアニメ23時台枠が定着するなど新たな動きも
去年開催されたアニメ産業レポートのセミナー記事です。今の日本のアニメ産業は、海外が牽引する一方で、人材不足・物価上昇・デジタル化への投資などで制作費が急騰しています。やはり綱渡り的な状況であると思います。
NFTとアニメ文化の融合拠点誕生 東急プラザ銀座で「楽座ギャラリー」リニューアル
アニメ製作者へのフィードバックがどうなっているのか気になるところですが、セル画や原画をNFT化し販売するショーケースですね。実際に「現物」を確認することによって、購入の動機にもなるので、こうした展示は有効でしょうね。