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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/12/3 #174

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
ソニーのKADOKWA買収ニュースの余波が大きく、今週は考察系の記事が結構見受けられました。買収自体はどうなるかは不透明な部分もありますが、大が小を飲み込むのは大きなトレンドとして避けられない傾向なのでしょう。


ソニーが「KADOKAWA買収」で直面する3つの難題

ソニーグループがKADOKAWAの株式取得に向けた交渉を進めている。「買収」との報道が出た11月19日以降、KADOKAWAの株価は急上昇。

3つの難題とはすなわち、以下です。

①株式取得のスキーム
②買収価格
③株式取得後の「ソニー一強」問題

①と②はどの業界も問わずという感じだと思いますが、③はコンテンツ業界の特色が出ています。ソニーがKADOKAWAとがっつり組めば組むほど、例えば集英社・小学館、講談社などの出版社=IP供給会社は背を向けるかもしれません。難しい舵取りが迫られそうです。

※(関連記事①)巨大エンタメ企業に潜んでいた“死角”――ソニーのKADOKAWA買収は外資牽制の一手になるか

※(関連記事②)【数土直志の「月刊アニメビジネス」】KADOKAWAとソニー、海外ビジネスに補完関係はあるか?

DMM TV「アニメ」の網羅性に加え「国内実写コンテンツ」を横軸で強化、縦型ショートにも参入【レポ】

11月27日(水)にDMM.comがメディアに向けて「DMM TV・DMMプレミアム 実績報告会」を開催。DMM.comが運営する「DMM TV」と「DMMプレミアム」の最新の情報が共有された。

DMM TVがなかなか好調のようです。今年の10月で有料会員が106万人を突破。2026年には、210万人を目指しています。要因は3つあります。

①「アニメへ集中投資をしコアファンを獲得」
②「実写コンテンツを強化しユーザー層を拡大」
③「強力なパートナーとの連携、協業」。

3つ目については、DAZN単体で契約するよりも、金額が安くなるプランもあるとのこと。札束を燃やして燃料にする状況は、まさしく事業の黎明期ですね。DMMらしい思い切った施策だと思います。また、アニメではどのプラットフォームも先行配信を志向していますが、DMM TVではユーザーからあまり求めらてなかった模様。先行配信の許諾を得るには、ライセンスフィーもかさむので、これからはそのフィーが剥落→配信のライセンス料高騰も今後は落ち着く可能性があります。

沈むハリウッド、日米コンテンツ産業逆転の理由

ハリウッドが沈む一方で日本発コンテンツは米国で「空前絶後の大活況」となっている。その理由を紐解いて見えてきたものとは? エンタメ社会学者の中山淳雄が解説する。

ハリウッドのストライキとその余波の影響で、アメリカの映画産業は大きなダメージを受けています。その間隙を縫って、アニメを中心とした日本のコンテンツもアメリカで多くの人気を獲得しています。日本は年間300作品以上のアニメを制作しているので、供給量もじゅうぶんです。大きなメガトレンドが出来つつあります。

アニメトレンドを生み出す“個人アニメーター”最新事情「より自由な映像表現としてのアニメ」【IMART2024】

11月16日、IMART2024において、トークセッション「アニメーターが考える「より自由な映像表現としてのアニメ」」が実施された。

個人制作アニメ=ネットアニメであるのが、クリエイターにとってキャップになっているようです。りょーちもさんからのアドバイスは、アヌシーなどの映画祭やフェスに出る。マーケットの場をネットに絞らないというもの。要する脱ネットで、外に出ましょうということですね。

WIT STUDIOのアパレルライン始動、第1弾アイテムは「しかのこ」

アニメ制作会社・WIT STUDIOのアパレルライン、ARCHIVESが始動すると発表された。第1弾アイテムとして、「しかのこのこのここしたんたん」のTシャツが発売される。

アニメの中間成果物をデザインに落とし込んでいるので、アニメ制作会社だからこそ展開できるアパレルだと思います。中間成果物=原画等であっても、美術的な良さがあります。同じコンセプトで、他の制作会社も参入できそうなので、良い競争をおこなって市場を作ってほしいです。




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