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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/7/30 #156

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
今や日本のアニメ産業市場も約半分のシェアが海外です。アヌシー国際アニメーション映画祭も開催され、海外系の記事も多い週となりました。いずれも興味深いものになっています。


なんとコスプレも盛んに…じつはいまサウジアラビアで「日本のマンガ・アニメ」が大人気になっていた…!

―ネット配信やSNSが普及した今、日本のアニメは益々世界中で楽しまれている
そう聞いて皆さんが思い浮かべる“世界”には、一体どんな国や地域が入っているでしょうか。

人気のトレンド→「基本的に日本で人気のあるものは大体サウジアラビアでも人気がある」。
コスプレの傾向→「スパイダーマンやバットマンもいる中、8割は日本のアニメキャラクター」。
……日本と同じような嗜好があるんですね。サウジ含めた中東の市場もかなり大きいことが伺えます。

(後編記事)日本にとって最も大切な外交官は実は「ONE PIECE」や「グレンダイザー」…中東における「日本のアニメ・マンガ」の意外なパワー


世界へ広がる日本アニメの可能性

アヌシー国際アニメーション映画祭・展示会で聞く海外企業の声。

アヌシーに来ていた、フランスとコートジボワール企業の担当者インタビュー記事です。「日本では独立系映画の資金調達が難しいため、外国企業との連携が必要」といったコメントもあり、今後のヒントになるところも多々です。

長編で活躍目立った日本勢、短編・学生に課題 2024年のアヌシー国際アニメーション映画祭

6月8日から14日までフランスで開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭は、アニメーション分野では世界最大規模として知られる。

こちらもアヌシーの記事です。数土さんによる渾身のレポになっています。日本のアニメについては、商業アニメの分野では存在感がありますが、短編部門と学生部門では今ひとつだった模様。作家性の強い分野のエントリーが少ないのは、少し気になりますね。新しい才能の枯渇に繋がりますし。

映画『ルックバック』成功から浮かび上がる、集英社の思惑とは

劇場アニメ『ルックバック』が7月16日までで動員59万人、興行収入10億円を突破した。

ルックバックの展開上の特徴
①「日常消費」と「非日常消費」の連携
②映画館での鑑賞を促進する特典
②読み切り作品のアニメ化と展開方法

今後は「読み切り作品×アニメ×配信」のコンボは増えそうです。しかしながら、単に配信しても話題性がまったくないので、劇場で上映する等の「非日常」的な展開が必要なのでしょう。ここが事業化できるかどうかが、判断の分かれ目になると思います。

「ルックバック」「薬屋のひとりごと」「ウマ娘」アニメのヒットで変化するエンタメ業界の勢力図

アニメーションが会社の成長を後押しする起爆剤となっています。
今年公開された東宝「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」は興行収入150億円を突破。同じく東宝の「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」も110億円を超えました。

エイベックスやイマジカ、サイバーエージェントは新興勢力ではなく、旧来型の企業だとは思いますが、各社の最近の取り組みが紹介されております。なお『ルックバック』などもそうですが、会社単体ではなくて、プロジェクトごとで分析した方が合理的だとは思います。

【数土直志の「月刊アニメビジネス」】配信時代が引き起こしたリメイクアニメブーム

最近、かつて人気だったアニメ作品の大型リメイク化が話題を呼んでいる。

アテンションエコノミーと海外配信でのフィーを見込んでのリメイクブームとのこと。この記事にちょっと付け加えるのならば、名作アニメと言われるものは旧作が多く、画角は4:3だったりします。グローバルプラットフォーマーは16:9の画角作品を求めており、4:3の画角のものは、そもそも値がつきにくいです。だからこそ16:9の画角に制作し直して、「売れる」ように仕立てるのだと思います。



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