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「コーダ」言葉かけと友達づくり
Q. コーダに「あなたは『コーダ』だよ。」と教えてあげたほうがいい理由と同じコーダの友達がいたほうがいい理由とは?
A.コーダの年齢が上がってくるにつれ、自分の家庭が他の家庭と違うことに気づき始め、さまざまな葛藤を持つようになります。
《コーダの心情》
・自分の親は聞こえないだけなのに、周りの人たちは親に腫れ物に触るかのような接し方をするのはどうして?
・「親を守ってあげてね」と言われた。聞こえない親に何してやればいいの?
・聞こえない親の発する声がはずかしい…
・「手話できるよね?」と聞かれても自分はそんなに手話ができない…
etc… 詳細は▶コーダの心境へ
そんな時に同じ境遇や年の近いコーダの友達がいれば、お互い交流する中でコーダならではの悩みに関しても共有することができると心強く感じるようです。
私だけではなかった、仲間がいるんだと安心できます。
親やコーダではない友達だと共感してもらいにくいのですが、年の近いコーダの友達であれば、悩みを打ち明けやすいということもあります。
コーダは聞こえない親の人脈を通さない限り、コーダの友達を作るのは難しいです。
なぜなら、コーダは全国で22,000人※いるとされていますが、全国各地に住んでいるため、コーダにしてみれば、世界でコーダはわたしだけ?・私のきょうだいだけ?という感覚になるそうです。
そのためにはコーダが小さいうちから、
「あなたは『コーダ』だよ」
「コーダは、聞こえない親の子どものことだよ」
「ママのろう友達の聞こえる子どももコーダだよ」
コーダの著名人がテレビ等に出演した時に「この人もコーダだよ」と話す。
等々、コーダであること、また自分以外もコーダがいることをその都度教えてあげてください。
そして、聞こえない人の集まりに積極的に連れて行って、コーダの友達を作るきっかけを作ってあげてください。
聞こえない人の集まりには、コーダ子育て支援の企画、ろう者スポーツ大会、同好会、ろう学校の同窓会、ろう協会の企画などがあります。
コーダだけでなく、ご自身も同世代の聞こえない人たちが集まるところに行けば、そこで年の近いコーダを持つ親と出会えるでしょう。
そしてコーダを紹介してもらうことで、コーダのつながりがどんどんと広がっていくでしょう。
しかし、コーダが年頃になってくると、親子での外出をためらうことが増えたり、部活などで多忙になったりと、コーダとろう者の世界から離れていくようになります。
コーダとろう者の世界があるということを忘れさせないようにするためには、
「コーダの集まる場があるよ」
「コーダ当事者が発信しているSNSがあるよ」
と情報提供することが大切です。その情報をどうするかは本人に任せてよいと思います。 ▶コーダに関する情報(外部リンク)
時がたち、「私は『コーダ』なんだ」と意識するようになると、コーダの会に入ったり、コーダ同士の交流の場を探しにいくなど行動に移すと思います。
「コーダ」という言葉を偶然知ったコーダたちの多くが、同じ仲間がいたことが分かって嬉しかったと仰っています。
「コーダ」という言葉、「コーダとは?」を知る、そして「コーダと出会える場」を楽しむことは、コーダとして生きていく上で必要なことだと思います。
コーダを育てている親たちは、上記のことを意識しながら、子育てをしていただければ幸いです。
(※日本ではCODAの人口統計の報告はされていないが,中津・廣田(2020)は厚生労働省 の実態調査における聴覚障害者人口をもとに,CODAの人口を22,000例程度と推定している)
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