①エフィカシーを高める
自分自身を客観的に評価しているか?
エフィカシー、セルフ・エフィカシー(Self-efficacy)は、日本語では「自尊心」。社会学習理論のバンデューラが提唱した心理学の概念で、『非常に困難な問題を解決しなければならないという状況下にあっても積極的に取り組もうという意欲のこと』です。
簡単にいうと、「自分なら達成できる!」という強い自信がある人が、エフィカシーが高い人になります。
どんな行動でもうまくやり遂げるためには、自分の力を信頼することが重要です。「今持っているスキルや経験を活用すれば、成功することができる!」と、自らの力で確信する力があるかどうか。実際に成功するためには、この力の強さが重要な要因となるといわれています。
場合によっては「根拠のない自信」ともいえるかもしれませんが、「自分ならできる」と信じる力が結果にも影響すると考え、エフィカシーを高めるトレーニングを行っているスポーツ選手などもいます。
【参考】:アルバート・バンデューラ(1997)『激動社会の中の自己効力』(金子書房)
自己肯定感との違い
同様の言葉として捉えられることがある言葉に、「自己肯定感」があります。自己肯定感は『自分の価値や存在を肯定的にみること』を差しており、エフィカシーも自己肯定感も同じように『自信』を指している点では似ていますが、異なる点は以下になります。
エフィカシーのタイプ
エフィカシーは大別すると2つのタイプがあり、
1つ目は「一般的自己効力(general self-efficasy)」、
2つ目は「特定自己効力」です。
1)一般的自己効力
何かを達成、あるいは遂行しようとする状況で、その人が自身の能力をどの程度自覚しているかを指します。色々なケースにおいて「自分ならできる」と思うかどうかを指します。
2)特定自己効力
ある特定の場面で、自分がどのくらいそれを解決できると自覚しているかを指します。ある目的達成のために、Aの方法なら「できそうだと思う」が、Bの方法だと「自信が無い」というように差が出るケースをいいます。
この場合は、目的達成のためにはAの方法をとる方が、高い目的達成率につながると考えられます。
つづく(メンバーシップへ)