【11月の日記②】音楽レビュー:『evergreen』My Little Lover
今回は10月の記事で、ちょこっとふれているMy Little Loverの『evergreen』について。
ブリグリのアルバムは先日、無事、手に入れました(笑)。そしてマイラバの『evergreen』も、ブリグリと同じような経緯で探し出し、こちらはオンラインではなく実店舗に数枚だけあったものを取り寄せました。発売当時(1995年)彼女たちが所属していたレコード会社はToy’s Factory(そして今もトイズ)でしたが、私が手に入れたものは、2006年から2年間所属していたavex traxより再発されていたもの。
1995年、このアルバムを聴いていた頃の私は、純粋無垢な気持ちのまま、流行りの曲を友達と聴くことが楽しくて仕方なかった。まだアルバイトができない年齢だったので、月々にもらっていたお小遣いだけではアルバムが買えず、CDレンタルで精一杯。それでも、録音したカセットは、毎日大切に聴いていた。
でも、大人になってから聴くMy Little Loverも、めちゃくちゃ良いです。
そもそもMr.ChildrenやYEN TOWN BANDなど、昔から小林武史さんプロデュース作品のほとんどが、私の好きな世界観と一致していて。当時と今の私の音楽的な趣味嗜好が変わってない、というのもあるけれど、この 『evergreen』は、シングル曲とアルバム曲の隔たりを感じさせない、マジで名盤だと思う。
サウンドはトータルで洋楽的。そして、デビュー曲「Man & Woman」のように渋谷系を彷彿させるオシャレな曲が多いし、オシャレなアルバムではあるけれど、マイラバの代名詞的シングル曲「Hello, Again~昔からある場所~」で歌っているのは、大切な人との別れで、「暮れゆく街で」という曲でも、恋人とのすれ違う想いを歌い、なかなか切ない。
生きていれば色々あるように、このアルバムは「華やかさ」だけではなく、人間の影の姿もきちんと描かれています。
私はだいたいの曲は歌えてしまうので、聴けば必ずノスタルジーに浸ってしまうけれど、ひと通り聴き終えると、不思議と「今、聴いても古くないな」と感じるし、「Hello, Again~昔からある場所~」が、多くのシンガーにカバーされ続けているの理由も、なんだかわかる気がするなぁ。
最後に、決してうまいとは言えないけれど、この透明感あふれる歌声は、AKKOさんしか出せない声。数年前にテレビの音楽番組で久ぶりにAKKOさんの歌声を聴いたけれど、年齢を重ねても変わらずこの透明感が健在なのは、この人の才能だと思う。
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