わたしの中の「ゲジゲジ」を受け入れる・・・・・・・・・その⑤
わたしの一部であるキリが、長年のわだかまりを吐き出したことで、
わたしの心は浄化されていきました。
わたしたちの講師が、繰り返し繰り返し、語ってくれたことに、
自分の苦しみ、傷の痛みを他人のそれと比較しなくていいんだ。
例えば、
アフリカの飢餓に苦しむ子ども達と比べて、こんな自分の悩みなんて、大したことない。我慢すべき。
などと、考えなくていい。
自分の心痛・困惑・怒りなどなど全てをちゃんと受け止めるんだよ。
が、あります。
こんな勇気づけに支えられて、それまでは出せなかった感情を出していけるようになったのだと思います。
感情を
ことばにしていく
絵にしていく
からだで動いてみる
声で発する
伴歩者(セラピスト)や仲間に、守られた空間で寄り添ってもらうと、心が柔らかくなり、深いところにある扉も開いていったのだと感じています。
さて、好きなことをしてよいとわたしの許可をもらったキリは、
野の花を愛で始めました。
花を植え、昆虫がやってくるとじっと眺める時を味わい、
森にも出かけ、風、緑の匂い、草や木々の緑を
からだ全体で感じてゆきました。
花や動物たちとの出会い、長いこと忘れていたよろこびを
再発見していきました。
コラージュを作ったり手芸にも時を忘れて、取り組んでいきました。
ずっとできなかった分を取り戻すかのように、貪欲なまでに。
一方、マルちゃんもまた、自分の課題へ取り組み始めました。
その時々の
自分の望みや欲求が何であるかを感じとり、
それに見合った行動をしていくこと、
つまりは、自分自身を表現していくこと
でした。
相手がゴリ押ししてくるタイプの人だったり、感情の起伏の激しい一方的な人だと、怖くて、どうしても自分を引っ込めてしまいがちのマルちゃんでしたが、それでも、少しずつ、自分を守る固い殻から出てきました。
時には、折れそうになるマルちゃんを、強い意志の持ち主・キリが助けることも出てきました。
こうして、キリとマルちゃんが変容していくにつれて、その間柄も、主従関係から、ゆっくりと友達関係へと移り変わっていきました。
.................................続く
Reiko
『わたしのなかの「ゲジゲジ」を受け入れる』. その④ は↓こちらです。